夢の間に

【幕間】舞台は世界の虚実

 世界は生まれた。

 否、世界は創られた。


 創られたことに、意味はない。

 ただただ、漫然と創られた。


 生まれたのは、一つの光。

 創られたのは、数多あまたの命。


 世界は一つ。

 否、世界は数多あまた


 数多あまたであることに、理由はない。

 ただただ、漠然と創られた。


 創られたのは、数多あまたの世界。

 共鳴するのは、僅かな世界。


 樹の上に座し、見渡す。


 大きな枝。

 小さな枝。


 絡み合う枝。

 朽ちる枝。


 感傷はない。

 いつから、繰り返しているのであろうか。


 分からない。

 いつからか、気にすることがなくなった。


 ただ、一つの種を、世界に落とした。

 どの様な、芽を、花を、見せてくれるのか。


 ただ、それが、違う結果でも構わない。

 世界にとっては、関係ないことだ。


 闇と光。

 表裏一体。


 光が、闇を生み出す。

 闇が、光を生かす。


 違うことは

 抗うか。

 受入れるか。


 虚無を。

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