第20話 謎の古代文字

「なんじゃとーーー!!」ポール


「爺ちゃん・・・」俺


「おお!皆さんすみません・・・。」ポール


「もう、声が大きい!」俺


「じゃが、こんな所でそんな話をするでない!

誰が聞いているとも限らん!

そんなこと知れ渡ったら、大変じゃ」ポール


「分かってる」俺


俺達は爺ちゃんの昔から通っている食堂で食べている。

ここは爺ちゃんが昔から大好きな食堂のひとつらしい。

味はまあまあだがとにかく量が多い!

やっと食べ終えると、

さっそく図書館に行きたかったけれど、紙とペンが欲しかった。


「それぐらい買えばよかろう」ポール


と言って、

食事を終えてさっそく雑貨屋で紙とペンとインクを購入した。


図書館で、魔法陣を書き写すことは大丈夫らしかったので、

ドンドン遺跡から出たと言われている魔法陣を書き写していった。

と言っても、完全なものは火と風と水と光の魔法陣だけで、

他は途中で文字がかけている魔法陣が殆どだった。

しかし、文字が読めるので全ての文字を書き写していく。

ある一つは簡単に修復可能だろう。

(振動よ動く【 】魔石の魔素を糧に凍り固まる冷気をつくれ)は

(振動よ動く【な】魔石の魔素を糧に凍り固まる冷気をつくれ)だと思う。

恐らく氷の魔法陣。

【な】という文字は他の魔法陣に書いてあるから、修復出来る事になる。

ほっほ・・・。

まあしかし、実験は必要ですね。


魔法陣にはミスリルという素材が必要らしいが、相当高価な鉱石らしい。

ミスリル来たー!さすがファンタジー!

爺ちゃん買ってくれないかな・・・。


「ミスリルかの・・・買ってやるぞ。」ポール


「え?でも高いんじゃないの」俺


「一握り程の鉱石で金貨1枚くらいじゃな」ポール


「100万!たか!どうしよう・・・。」俺


「だから買ってやるぞ!欲しいんだろ」ポール


「え?うん。いいの・・・?ありがとう。」俺

爺ちゃんの男気すげ!!


軽い罪悪感を感じつつ図書館を後にし、今度は鍛冶屋に来ていた。

鍛冶屋で買うんだ・・・と思った。


「ポール様!久しぶりです!お元気ですか」男


「おお!スミス!孫共々元気じゃ!お主も元気そうで良かったの。

所でミスリルをひと握り程購入したいんじゃが。」ポール


「一握りでいいんで?それなら、持って行ってくださいよ!

金なんか居りません。」スミス


「駄目じゃ!ほれ!」ポール


「分かりましたよ!まったく。

これじゃいつまでも俺達の恩が返せねえぜ」スミス


「お主たちが生きていること、それがワシらへの恩返しとなる!」ポール


「くそ・・・。ズルいぜ領主様」スミス


「もう領主じゃない!じゃあなじゃましたな~」ポール


そう言って鍛冶屋を後にした。


「爺ちゃんはとても感謝されているんだね」俺


「いや、レインの両親にじゃよ!

この領のために命を投げ出したのじゃからな」ポール


「そっか、皆知ってるってことなんだね。」俺


「そうじゃな。どれ、急いで帰らんと日が暮れるぞ!」ポール


「そうだね!帰ろう!」俺

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