第103話
第103話 鳥人族の国
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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ブラド「?ねえ、あれ、なに?あの屋根の壁?についてるやつ」
8人がブラドの指す先に視線を移します。
神殿の正面に立つ場所からは、屋根の部分が作る三角形の中央に、大きな円形のレリーフがついているのが見えます。
そのレリーフは、ふたりの鳥人が地上を見下ろしている様子が描かれていました。
マリン「見下してるわねー」
フィスト「神殿からしてコレかぁ」
マリア「さすが鳥人さまね」
ローズ「ちょっと(笑)、マリアまで」
キャッツ「マリアにここまで言わせるのがすごいわよ」
神殿の前に立つ一行に、一人の鳥人が飛んできました。
彼はアウルに近づくと、何かを手渡し、すぐにどこかへ飛んで行ってしまいました。
アウルはリーフの方を向いて言いました。
アウル「手紙だよ。ドワーフの里に出した使いが戻ってきたらしい」
彼は手紙に目を通したあと、声に出しました。
アウル「『マリン、ジャンヌ、フィスト、キャッツ、サリー、ブラド、マリア、リーフ、ローズ……この9人はさっきまでドワーフの里にいた賓客だ。丁重に扱え。城は今度直してやる。ごめんなさい』と書いているな」
アウルは手紙を懐にしまうと、再び歩き出しました。
リーフを先頭に、9人は慌ててついていきます。
アウルが階段を昇りながら言います。
アウル「あの砲撃が故意ではないのはわかった。今からは国王様に会ってもらう。オーブを見せる許可をいただかなくてはな」
アウルとその衛兵の鳥人の後に続き、9人が歩きます。
キャッツはもの珍しそうにキョロキョロと辺りを見渡します。
キャッツ「へー!すごいね。お城もそうだけどさ、こんな上空にどうやってこれだけの建材を持ってきたんだろ」
ローズ「建ててから浮かべたんじゃない?」
ブラド「おー!確かにー!」
マリア「やっぱりローズって頭いいわよねー」
サリー「そっか、この浮遊石の結晶の元になった、おおきな浮遊石が、ここにあるのかも」
マリン「海に浮島ってあるけど、ここは空の浮島ってわけね」
キャッツ「ね!見て、この神殿、すごい端っこにあるみたい!」
フィスト「なんなのよ、すごい端っこって」
ローズ「わ!ほんとだ!地上が見えるよ」
リーフは8人のやり取りが気にはなるものの、一緒に下を覗こうという気にはなりませんでした。
リーフ(下……絶対見たくない……)
アウル「さて、エルフのお嬢さん、ここからは特に静かにしてもらえるかな」
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