第99話
第99話 鳥人族の気持ち
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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ジャンヌ「ふたりとも、気持ちはわかるけど抑えて。ここでこの人たちと喧嘩してちゃ、何にもならないわ」
マリンもキャッツも、申し訳なさそうに黙りました。
無視された当のジャンヌが「抑えろ」と言っているのです。
ジャンヌ「リーフ」
リーフ「は、はい!」
ジャンヌ「心配しないで。あなたが話すことになるけど、みんなついてる。本当のことをありのまま、思ったことを話せばいいわ」
リーフ「う、うん!」
アウルが口を開きます。
リーフが仲間と話していることなど、なかったかのように。
アウル「つい先ほど、ドワーフの里から小型の大砲便がとどいたよ。先ほどの直撃とは違い、指定された『受け取り箱』に静かに着弾した」
9人には聞き慣れない単語がいくつかあったものの、なんとなく想像はできました。
ブラド「やればできるんやん」
アウル「中身は長・ボルカノからの手紙だったよ。内容を知りたいかね?」
リーフ「ええ、是非」
アウル「ごほん……えー、『高飛車な鳥人諸君、我々ドワーフは世界に進出することにした。これを記念して面白いものをそちらに届けた。君たちの国が大騒ぎになること間違いない。楽しみにしてるよ。ワハハハハハハハ』…………」
マリア「…………おもしろいものって、私たちのことよね?」
ローズ「なんか、ドワーフの里で起きたことを知らない人が読んだら、宣戦布告みたいに聞こえるね(笑)」
フィスト「まんまそれでしょ!私らの邪魔しようとしてるんじゃないの?あの人」
アウル「……はぁ、まったく、粗暴なドワーフどもの考えることはわからんし、君とその仲間がわが国の城を攻撃したことは事実だ。それについては相応の処置を考えなければならん。わかるな?」
リーフ「いえ!攻撃じゃなくって……いや、そうじゃない……ごめんなさい!あなた方の城とそこに住む人々を傷つけたことは、心からお詫びします!」
アウル「ふむ……やはり少女とは言えエルフ。気位と礼儀は持ち合わせてくれているね。嬉しく思うよ……」
マリン「私らにはそれがない、って言いたげね」
ブラド「あかん、腹立ってきた」
ローズ「粗暴だ(笑)」
キャッツ「ローズ(笑)、だめよ~」
サリー「でも、ドワーフは確かに豪快ではあるけど、粗暴とは違うよね?」
ジャンヌ「うん、私もそう思う。でも、ボルカノさんが手紙に『高飛車な鳥人諸君』って書いてるってことは、そういう関係なんだろうね、昔から」
アウル「リーフとやら。君の真摯な謝罪にはこちらも応えよう。城は確かに被害があったが、けが人はひとりもでなかったよ」
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