第98話

第98話 事情聴取

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ジャンヌ:騎士団長

フィスト:近衛兵長

サリー:魔法使い

マリン:海の冒険者

ブラド:吸血鬼の姫

ローズ:貴族令嬢

キャッツ:トレジャーハンター

マリア:シスター

リーフ:エルフ

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複数の足音が9人の牢屋に近づいてきました。

牢屋のすぐそばに立っていた衛兵が姿勢を正し、敬礼しました。

彼は型通りの敬礼をしたあと、近づいてきた鳥人たちの内のひとりに目を止め、驚いて姿勢を崩してしまいました。


衛兵「ア、アウル大臣!?わざわざこちらまで?」


アウル「直接確かめたくてな。いい、楽にしなさい」


大臣と呼ばれた鳥人は、小柄なおじいさんでした。

穏やかな口調とは裏腹に、値踏みするような鋭い目で9人を見ます。

高貴な服の背中側からは、まだら模様の羽根が伸びています。


座ってひと休みしようとしていた9人は、結局立ったまま、牢屋の外の鳥人たちと向き合うことになりました。


大臣は9人をひとりずつ、ゆっくりと見て、言いました。


アウル「ふむ……見た目で判断するのはよくないが、国家転覆を企むテロリストには見えんな」


9人は黙っています。

巨大な砲弾で長の城に突っ込んだのですから、反論などできません。


ジャンヌ「あの、説明させてもらえますか?」


アウル「おや?そこの、君はエルフか?」


9人は面食らいました。

ジャンヌの声を大臣は完全に無視したのです。


リーフは、仲間が無視された戸惑いを隠せませんでしたが、ジャンヌがリーフの方を見てうなずいたので、答えることにしました。


リーフ「え、ええ。そうです、けど」


アウル「いったい君たちが何者で、どのような理由で我が国に攻撃をしかけたのか、説明してもらえるかね?」


年老いた鳥人はリーフから目を離しません。

9人全員がわかっていました。


「こいつ、リーフ以外とは話すつもりがない」


マリン「ほぉーん……」


キャッツ「いい度胸してんじゃない」


サリー「マ、マリンちゃん……キャッツちゃん」


ジャンヌ「ふたりとも、気持ちはわかるけど抑えて。ここでこの人たちと喧嘩してちゃ、何にもならないわ」

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