芋虫

太宰の作品を少し取り上げようかと思ったが思い返してみるとまともに読んだ作品は人間失格と斜陽くらいしかなかった。全集で短、中編をどれだけか読んだような記憶こそあるけれどまるで覚えがないのだから、きっと文字ばかりを追ってろくに考えもしなかったんだろう。なにやら旦那が夜分遅くに返ってきていびきを立てる様子が書かれた話があった気がするが定かではない。定かではないものを書くわけにもいかないから、太宰はお終いとする。どうにも半端で情けなく思うが、慈悲深い諸兄姉においては寛大な心で許していただけると思う。


そんなわけで太宰は終わり。富嶽百景のページをパラパラと捲った事は覚えてるけど未読なのでなし。そのうちに未読の作品の感想を書こうと思う。そんな物に価値はあるのかという疑問が浮かぶが、そもそもこの自己満足な作品紹介ともいえないクソみたいな駄文こそが無価値であるため、じゃあなにやったっていいじゃん! ばーかばーか! という気持ちで書く。多分そろそろネタがなくなるので近いうちに書く。こんな長々とした能書きで出だしをかさ増ししている時点でもはや在庫が切れている事を察していほしい。俺の人生の背景なんて所詮この程度のペラさよ。あ、読んだけどいまひとつ覚えてないのも書くか。なんだれ。未読より酷いな。でもそもそもアウトプットしていって表現力を高めようという側面もあるので良しとする。



さて芋虫である。

江戸川乱歩の作品だが、恐らく推理ものを想像する人が多いだろう。なにせ「江戸川コナン探偵さ」である。知らなければ誰もが推理小説作家だと思うし、現に俺もそうだった。

でもそれ以外も書いてるらしい。

その内の一つが芋虫なんだけど、割と倒錯的な作品である。



芋虫。

戦争により四肢が捥がれた夫を看病する妻であったが、彼女は夫を虐げる事に快感を覚えていた。

何をしても無抵抗の夫の様子を見て愉悦に浸る妻、しかし、夫の目に映る光を見て……




この作品、戦中に書かれたため雑誌掲載時は伏字だらけだったらしい。表現の自由を奪う戦争は許せないなぁと思う反面、しかたないなと納得してしまう自分もいる。何故って?粗筋見れば分かるやろ。

江戸川乱歩クラスが書いたらそりゃあ皆様にお出しできるものじゃなくなるだろう。現代で書かれてもまず年齢制限に引っかかると思う。いや、小説だとそんなものないか……そういえば小説ってなんで年齢制限ないんだろうね。フランス書院とかは別にして。まぁどうでもいいか……


ともかくこの作品、オチも含めて背徳的な気持ちで退廃を感じられるら気分が落ちている人にお勧めしたい。




いつにもまして中身のないものになってしまった。眠いのもある。

ちゃんと寝ないといけない。

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