3-71【豊穣の村防衛戦1】
◇
俺たちは、迫ってくる魔物の
俺は身体をほぐしながら、素振りをしたりしてその時を待っている。
陸と空、合計百体もの魔物の
「……」
真剣な表情だった。
虹色に輝く魔力光を
神としての力を封じているとはいえ、アイズ本来の
「――凄いな、アイズは……まるでアイズレーン本人だ」
「……ははは」
(本人だからなぁ)
ジルさんも、アイズに色々言いくるめられたんだろうけどさ、
そのアイズは今、結界を張っているんだが……以前の何百年も続いていた結界は、もう張れないらしい。だが、少しの間だけ魔物の
だから、その間に魔物どもを倒さなければならない。
後方待機のジェイルが、俺を見て言う。
「ミオ。お前は平気なのか……?
ジェイルがそんな事を言うが、
だけど……そうだな、
「――皆がいるからだよ、頼もしい」
俺は笑って答える。
空に浮かぶクラウ姉さん、そして女神アイズ。
戦うのは魔物だろ?
ジェイルと戦った時の方が……何っっ倍も怖かったって。
「――さぁ、そろそろアイズの準備も終わるみたいだな。【カラドボルグ】ッ!!」
何も無い空間から金色の刀身を持つ大剣を呼び出し、俺は構える。
【豊穣の村アイズレーン】――防衛戦の開始だっ!!
◇
見たところ、格別に足の速い魔物はいないな。
基本的には大型で、とろそうな奴が多い感じだと思う。
空の方が、その点は大変かもしれない。
ここは村から少し離れた場所にある森だ。
障害物が沢山あるし、大型の魔物は動きづらそうだ。
開けた所で待ち受ける俺たちの前に……魔物が。
「――来るぞっ!」
ジェイルの言葉とほぼ同時に、四方から魔物が飛び出してきたんだ。
それを視認した瞬間、俺は。
「――【
【
次々に壁にぶつかり、
「お次はこれだっ!――【
あれ?【
まぁどっちでもいいや、魔法じゃねぇんだし。
石なんてそこら辺に落ちている。
【
ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁ――!!
無数に聞こえてくる
動物型の魔物は、心臓や頭を
それでも五~六体か……
俺の【
そして、隙間から出てきた所を……ジルさんとジェイルが迎撃する。
これで少数でも戦えるってわけだ。
もしも西以外からも攻め込まれていたら、俺の【
魔力が足りなくなるからな。
「……よしっ!次だっ!!」
砂の壁を突破し、ジルさんとジェイルの魔法をかいくぐって現れた魔物。
俺はその大きな
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