第8話 吶喊

突撃!

甲高い声ともに地鳴りのような音がし始めた。鬨の声があがる。遠くから黒い塊がうねりながらこちらに向かってくる。


街中だぞ?

周りを見廻しても誰も吶喊に気がついていない様子。聞こえて、見えているのは私だけ?

ということは攻撃目標は……私?

近づてくる塊をよくよく見てみれば、とても小さな小さな人たちのようである。小さな人たちが相手とはいえこの気迫、この人数。とても勝てる気はしない。


走る。ともかく逃げる。

が、どこまで逃げればいいんだ? 逃げきれるのか?


鬨の声ととに地響きが背後から迫り続ける。



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