運命の番〜リーマン退魔師は淫らに淫魔王の番に堕ちていく〜
藤崎和
第1話 捕食される退魔師1
一希は巨大な天幕付きのベッドには美しい男に身体を嬲られていた。しかし、彼は人間ではない。淫魔という人間とは違う種族の者で、一希がいる場所も人間界ではなく彼の住む魔界という人間界とは隔絶された異次元世界である。
漆黒の長い髪、ピンっと尖った耳、そして美しいサファイアブルーの瞳は、自らが施した愛撫に悶えて息を上げる要を見下ろす。
「そろそろ私の番になることを受け入れる気になったかい?一希」
男の言葉にいやいやと一希は首を横に振った。
ここに連れて来られてどれくらいたったのか分からない。この男に嬲られる身体は愛撫を欲して自分から彼等を求める事もあるが、これ以上は求めてはいけないと一希の人間の本能が理性を働かせる。
男は快感で尖った一希の乳首を口腔内に含み、チュ、チュ、と刺激を加えながら空いた両手で一希の胸を丁寧に揉み込むよう愛撫している。
「気持ちいいかい?私の可愛い一希」
「んっ、んんうぅ・・・誰がっ」
男は一希に問う。キッと睨みつけたが、お仕置きだといわんばかりにカリッと乳首に歯を立てられ、再びたまらない快感が駆け巡る。
「あぁ!」
既に勃起していた一希のペニスからは、ピュッと白濁な精液が排出される。すぐに淫魔は一希の吐き出した精液を屠るように舐め回す。
「ああぁ・・・」
身体を舐められ、徐々に理性が消されていく。身体を舐める男の舌はペニスに降りていき、一希の脚を広げて固定したまま絡み舐める舌の感触が気持ちいいと思ってしまう。
チュパ、チュパ、チュパと音を立ててペニスを口腔内に含み舌を使って弄ってくる。舌に絡む感触もたまらないが、裏筋を舐め取られるのも気持ちいい。また吐精欲が湧いてしまう。
「君の精液はなんて美味しいんだ。私の力が漲ってくる」
口腔内に咥えたまま、男は言った。
刺激に一希の腰はブルリと反応し、それを見て気を良くした男は動きがさらに激しくなる。
「あっ、あぁ・・・」
男は口を離し、一希を見つめて微笑む。
無意識に一希は涙目で男に懇願する。
早く、出したい・・・と。
しかし男はさらに脚をぐいと後ろに動かす。そこは一希の窄んだ後孔が、ヒクヒクと動き、今か今かと刺激を待っていた。
「ほら、もうこんなに私を欲しているじゃないか。君が首を縦に振れば、すぐに私のモノを入れてあげるよ」
俺が拒否できないのを、知っていて言ってくる。
今まで、何度もこの男のモノを入れられ味わされた。その度俺の身体は快感の絶頂を迎え、俺のペニスから精液を排出する。男は口腔奉仕だけでなく、腰使いも巧みだった。
何とか逃げ出す機会を見つけては脱走した。しかし男にあっさり連れ戻され、こうして身体を凌辱される。
「や、いや、だ・・・。お前の、番なんて・・・うっ!」
拒否の言葉を発すると、男は今度は一希の両乳首を引っ張った。
「ああぁ!」
引っ張られた刺激に一気に吐精が湧く。しかし男が一希のペニスをぎゅっと握り、#遂情__すいじょう__#を堰き止めた。
「まだイッてはいけないよ。今度はもっと濃くして、たっぷり出してもらうからね」
そのまま男はクルッと一希の身体をうつ伏せにする。脚を片方だけ開くと窄んだ後孔に顔を埋めた。
「ああぁぁ、ああぁ!いやっ、ダメ!それだけは・・・!」
ベロ、ベロ、ベロと男は後孔を舐め尽くす。ザラザラした男の舌で敏感な窄みを舐められ、一希は気がおかしくなりそうだった。
男の番になることを受け入れる。
そうすれば、この苦しい快感から解放されるのだろうか。
「う、ふぅ・・・!あ、あぁ・・・!」
窄みを舐められる刺激に腰がブルブルと震えてしまう。
もう、我慢できない。
「ヴィ、んっ・・・ヴィン、セント・・・」
呼ばれた男・ヴィンセントは、舌を一度戻し一希を見る。
「つ、番に、なる・・・。なる、から・・・」
早く、挿れて。
ヴィンセントにベロベロ嬲られた尻を突き出し、指で孔を広げ彼を誘う。
ヴィンセントは高揚感が昂っていくのを感じた。この青年を番にして、長い孤独から解放された男は一希の背に覆い被さり、耳元で囁く。
「じゃあ、私のモノを、入れようね」
ヴィンセントは既に屹立した男根を一希の後孔にゆっくりと挿入する。
全身に痺れる程の快感が駆け巡り、思わず一希は悲鳴をあげた。
「あぁ!あ、ああ・・・」
そのままヴィンセントは一希の腰を掴み抽出する。その反動で一希は首を派手に振る。その都度ヴィンセントに付けられた首輪がジャラジャラと耳につく金属音を発する。ヴィンセントは一希の身体を背後から起こすと、頭を両手で固定させ、そのまま唇を覆うように重ね一希の口腔内に舌を入れ蹂躙する。
「ふ、ぅ、うう!」
ヴィンセントは一希の腰を掴んだまま、腰を左右上下に動かす。どんどんスピードは早くなり、一希が背を弓なりに反応した場所をさらに追い詰めていく。
それに応えるように一希の後孔も結合したままのヴィンセントの男根をキュッと締め付ける。すると、ヴィンセントの端正な美貌が歪んだ。
「淫魔は長い間、人間に性の悦びと快感を与えてきた。そして人間もそれを享受し、今日まで繁栄してきた。次は私の為にその魅惑的な身体と心を私に捧げなさい」
一希の締め付けにヴィンセント自身も最高潮に上り詰めていた。実際、彼自身も快感が駆け巡っているのだろう。さらに抽出のスピードが速くなり、荒々しく腰を動かす。
「一希、愛している。ーー私の、私だけの番」
一希の腰を左右から掴んだまま達したヴィンセントの迸りが、一希の全身を貫き、後孔に拡がった。
「あっ、ああぁぁ・・・、ああ・・・」
ヴィンセントが達したと同時に射精した一希は、そのまま自失しベッドに穏やかな顔で眠っていた。激しい行為でベタついた身体は丁寧に拭き取り、着替えも行った後、ヴィンセントはシャワーを浴び、ガウンを羽織る。シャワーから戻ったヴィンセントは既に起きていた一希を見て自然に笑みが溢れる。
「起きていたのかい?」
ヴィンセントは一矢纏わぬ姿の一希の隣に座る。寒いのだろうか。一希の肌は鳥肌が立っており、少し震えている。気づいたヴィンセントは羽毛布団を肩までかけた。
「疲れているんだけど、眠れない・・・。淫魔の性欲ってどんだけ強いんだよ」
この男の番になることを受け入れてから、当然のようにセックスは激しくなった。あまりの激しさに情事の途中でも失神することもあるくらいだ。
ヴィンセントはクスリと笑う。
「淫魔じゃないさ。#淫魔王__わたし__#にとって番とのセックスは食事よりも大事だからだよ。ずっと君を・・・」
一希の背中に手を回すとヴィンセントはそのまま一希を腕の中に抱きしめた。
「待っていたからだよ。一希。君は私の愛玩奴隷だ。今までも、これからもずっと・・・」
残された理性は一希に警鐘を鳴らすも、ヴィンセントの香りにその警鐘も意味のないものとなっていくのだった・・・。
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