76.最期すらも劇的に!
何やら言葉を用意していたらしい鉄村とゴーレムは、また揃って固まった。
鉄村にとっては、裁が
構わず話を続ける。
「グラウンドでの御三家への報告に、
ゴーレムは人間のように、極度の緊張による汗を滲ませた。
「……その落ち着きよう、本当の犯人を知っているという事ですか」
「美術館の魔法使いが本命だと思ってる。あの裁さえ出し抜くような神出鬼没、今まで姿を
頬杖をしたままの右手で、似合ってるなんて思った事は一度も無い、
「それは〝患者〟の証だ。私が変身の魔法を浴びてコヨーテになっちまうように、裁にも何らかの枷になってる。私みたいに都合よく症状を誤魔化す手を持ってる〝患者〟なんて、普通はいないからな」
「芋虫の恨みですよ」
観念したような擦り切れた顔で、ゴーレムは即答した。
私がここまで頭の回る奴とはさっぱり考えていなかったようで、下手な嘘は
「裁家の没落は、裁自身によるものです。あれは魔法使いを引退するべく家族を殺し、裁家に
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