村一番の神童と謳われた少年は無実の罪で奴隷に落とされ追放。しかし聖なる魔剣に選ばれて世界最強の騎士団に入団を果たす 著:ケントゥリオン
奴隷から騎士へ成り上がり。もう奴隷には戻りたくない!!
ここから感想。
という名の前座。
最近はなにか作品にまつわる雑談をしてから始めることが多いので今回もそれに倣って、雑談から始める。
実は久々の超長文タイトルということで、久しく体験していなかった苦労があった。
私はタイトルを入力する際、まず簡素を書く作品のタイトルをコピペする。その後、毎度のごとく『著:』と入力してから作者名を書く。
いつもなら特に苦労することはないこの作業。
しかし、タイトルが長いと最後までカーソルを動かすのに時間がかかるのだ。
あと、あんまりうつ機会がないから小さい『ウ』ってどうやって入力するんだっけ、と少し苦労した。
別に長文タイトルが悪いというわけではない。ただ、こういう時『あ、これタイトル長いな』と意識する、というだけの話だ。
さて、ここから感想。
聖職者やら、魔法やらが出てくるということでこの作品は王道のハイファンタジーであると分かる。
また、わざわざ魔法を使用するのに自前の詠唱を作っていることからも、しっかりと世界観を完成させているのだろうな、と予測した。
とりあえず三話まではタイトルをなぞるようだった。
いわばタイトルの解剖だ。
これは超長文タイトルの強みだな、と思った。
まるで答え合わせをするかのようにタイトル通りに作品が進んでいく。答え合わせだからこそ解像度が普段より高い。
こういう作品が来るのだな、と身構えているから困惑することがない。
なるほど、こういった利点があるから長文タイトルは流行っているのだな、と改めて分からせた。
さて、内容に入ろう。
今回はいつもと違う企画の作品であるため、『例外』と扱うことも可能なのだが、いつも通り、褒めるとこだけ褒めるという形式で。
まず、最初に良いなと思ったのが描写の削り方である。
じゃあ、どういう風に? と思ったことだろうが、簡単に言えば『思い切りが良い』という話だ。
この作品では二回ほど、普通では考えられないくらい時間が飛ぶ。
いわゆる『三年後』や『そして数年の時が経った』みたいな。
これはほとんどエピローグのみに使われる手法で、並の作家なら他の場面で使うことに躊躇するレベルである。
描写を諦めた、とも取れる、いわば創作界隈の必殺技というわけだ。
けれど、この作品はこの手法を使うのが正解であったと思う。
これを使わないと話が全く進まないのだ。
『村一番の神童と謳われた少年は無実の罪で奴隷に落とされ追放。しかし聖なる魔剣に選ばれて世界最強の騎士団に入団を果たす』
長いタイトルではあるが『村一番の神童と謳われた少年は無実の罪で奴隷に落とされ追放』と『しかし聖なる魔剣に選ばれて世界最強の騎士団に入団を果たす』という前半、後半部分に分かれている。
そして、この作品のメインはおそらく後半。
前半部分をきちんと描写したうえで、後半に移ろうとするとかなりの分量が必要となる。
しかし、『奴隷である部分』を多量に描写すると、読者離れにつながりかねない。
なんせ『奴隷』だ。ストレスフルなこと請負である。
だが、じゃあ描写しない方が一概に良いか、と言われるとそうではない。
前半の『奴隷部分』は明らかに後半にある『剣との契約』への布石である。
つまり『奴隷』を描写すればするほど、契約の時の主人公のセリフに重みが出てくるというわけだ。
まあ、結局作者様の塩梅次第なんだが。
程よくシリアス、それでいて読みやすいという面ではこのくらいが丁度いいのかな、と思った。
では、最後に総括。
といっても今更深く語るべきことはないのかな、というのが正直なところだ。
剣の契約以降は、『今から始まる展開への布石』であって、そこ自体に特筆すべき感想はないだろう。終わってみて初めてここが良かった。と思うものだ。
というわけで、奴隷部分への感想を書いたところで、今回は終わり。
それでは。
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