宮廷画家と征服王

作者 つるよしの

新しい手法で武蔵野に興味を抱かせる作品

  • ★★★ Excellent!!!

故郷である「ムサシノ(武蔵野)」の絵を描けと命じた転生者である覇王。
それを命じられた異世界の宮廷画家である主人公。
武蔵野を描けという、異世界人にとって無茶ぶりとも言えるような難題を課された主人公の視点で物語は進んでいく。

この物語の凄い所は、武蔵野を扱っているのに武蔵野自体の描写が必要最小限に留まっているところ。
しかし様々な事情で後に引けない主人公が全霊で難題に挑む姿は、直接的な描写の有無に関わらず読者の武蔵野への関心・興味を否が応にも引き出してくれる。
こういう興味の持たせ方もあるんだと膝を叩く思いでした。

そして難題を巡る王と宮廷画家二人の物語もまた良い。
主人公は絵を完成させる事が出来るのか。難題を承知で命じた王の思惑は。

短くも読みごたえがあり、爽やかでありながら複雑な後味を残す、武蔵野×異世界の名に恥じぬ作品でした。

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