第68話緑のダンジョン
今度は緑の未確認ダンジョンへ行く為に、ノートパソコンの画面と比較中。
やはり画面の大きい方が、スマホの画面で探すより楽だ。
アフリカのケニアとヨーロッパのドイツの2つが、早い段階で見つかった。
他にもそれらしき未確認があるが、この2択で選ぶか?
ゆくならヨーロッパが良さそうで、点に触れて1階の出入り口に決めた。
カードを5枚を取り出すと、空中に投げて念じた。
ポタポタパタポタポタとスライムが着地。少しは透明度を増している。
俺の背負いバッグから飛び降りたスラが、音もなく着地している。
『全員揃ったな。付いてこい』
5匹のスライムがピョンピョンッと跳ねて付いて行っている。
『親分、あのスライムに名を付けないのか?』
「スラが付けると言っていたな。その名をテレビを見ながら考えて、候補は有るらしいが決めかねてるそうだ・・・」
『おれっちなら、一助・二助・三助・四助・五助で簡単に決めるな』
『リップも主と同じタイプみたいで、困ったチャンですな』
『そんなに似ていたかな・・・』
俺はヨーロッパの気分を味わいたいので、出口の階段を上がりかけた。
俺の右手にリップの細い根が巻きつく。
「なんだ、用事か?」
『親分1人で何処へ行く』
「地上の見学だ。何か悪いか?」
『悪くはないが、おれっちらも連れていかないのか?』
「人に見られたら不味いだろ」
なにやら従魔らは、コソコソと話し合っている。
『主、あの出口に茂って見えるは、
「仕方ない、いいだろう」
出ていたスライムらが、再度飛び跳ねてバッグに入ってくる。
『ヨーロッパの景色は美しいのか?』
『テレビでは美しい森がひろがってたな』
『我が家の裏山と、どっちが美しい』
『今から見れば分かるよ』
ツタは天井を這って出口を出ていた。遅れて俺も出た。
山の頂上から100メートル下の
これなら見つからないのも納得してしまう。
『親分、おいらを握って頂上に登れるよ』
引張ってみたが大丈夫そうなので登って行く。
頂上は見晴らしがいい360度が見渡せた。
遥か遠くの所に町が見えるが、道らしい道はない。
グフにまたがって行けば、すぐに行けるだろう。
今は真っ昼間なので、見つかるとやばい。
夜ならばこっそりと行けるかも知れない。
「ダンジョンに戻るぞ」
『え!もう帰るの』
「山しかないだろう」
『それもそうだね』
ダンジョンの出入り口に戻る。
期待した町並みがすぐに見れることもなく観光など無理だった。
未確認ダンジョンは不便で見つかり難い所に有るのだからやも得ない。
『外はどうだった』
『山だらけだよ』
何それ、待っていた従魔は、ぽかんとしている。
「20階に行くぞ、ちゃんと掴まったか?」
『掴まったよ』
リップらは、慌てて俺に掴まってきた。
掴まったので、ダンジョンワープを表示して、階層を選びなおして決定する。
場面が変わり、長い通路の先に魔物が待構えているのが見えた。
木人と言えばいいのか?長い枝をゆさゆさと動かして、いつでも来いと待っている。
「ピー、ここはお前の出番だ。頑張れよ」
『親分、任して』
そう言った途端に、目の前に1メートルちかいギラギラと熱い球体が形成され。
回転すると発射された。あれが一瞬で灼熱の炎に包まれて倒れた。
急いで魔物の居た所へ走ってゆくと、グフがカードを2枚をくわえて待っていた。
受取って見た。ダンジョン耐性【毒】カードと結界のオーブカードであった。
ダンジョン耐性【毒】カードを持って念じて、気が巡った結果。
ダンジョン耐性【火・雷・水・木・毒】とステータスに表示されていた。
新たなダンジョンは毒のダンジョンか?
防御スキルの毒無効があるから安心して行けそうだ。
つぎのカードをよく見る。
結界のオーブ
魔石に近づけると結界が発生して、侵入者を拒む結界を張れる
任意に指定したものは外から見えなくなる
これは、凄い物を手に入れた。
地上でも使えそうだ。我が家に使えば防犯装置にもなれるのか?。
『親分、黄金コンビは上の階層に行ってくるね』
『いってくるよ』
そう言って通路へ行ってしまった。
『ならおれっちと仲間も、下の階層に行くぞ』
『おーー』
目の前の階段へ姿を消してしまった。
皆が居なくなった。
結界のオーブを具現化してみると、5センチ程の真珠の光沢に輝く球であった。
低級魔石を取り出した瞬間から、ボアッと
「これが結界か?」
地面に置き、離れてみたら結界の外に出た感覚がある。
もしかして、入れない可能性が・・・
大丈夫だった入れた。俺が主人と認めたのか?
ならば、中級魔石に変えてみた。
なんだか結界が強化された感覚がする。
それに張られた結界が、家1軒を包み込むくらい大きくなった気がする。
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