第32話3階層




広大な迷路の1階層と2階層を交互に魔物を倒して、俺はレベル20まで上げた。

レベル20で更なる力も習得。


青柳誠あおやぎまこと


Lv20 


HP300+50

MP280


STR13 VIT7

DEF5  INT14

DEX12 AGI14


固有スキル

カードマスター

カード化・カードホルダー・従魔・カード鑑定・従魔強化


魔法スキル

黒魔法・魔法効果倍増(リング効果)・風魔法Ⅱ


攻撃スキル

スラッシュ・パワースラッシュ・ダブル


防御スキル

毒無効・状態異常耐性・透明化・魔法防御


支援スキル

魔物探知・罠探知・階段ワープ・催眠・全範囲探知・幻魔


従魔強化は従魔の能力を2倍にする能力があった。

攻撃スキルのダブルは発動すると攻撃が2回になる。

剛腕の刀の紅いスジが2本に別れ、攻撃が2倍になるもので驚く攻撃力だ。


そして魔法のリング効果も素晴らしく、INTも14になったせいだと考えられる。


目の前の階段を見詰めて心に決めた。

ここを下りれば、もっと強力な魔物が住み着いている予感がひしひしと感じてくる。


魔法防御を身にまとい、左手には空弾を発動して凄い回転を維持。

右手には剛腕の刀を握りいつでも斬れる様に右肩に掛けている。


下りて行った先はいつものフロアが見えた。

全範囲探知を発動。何かに邪魔され10メートル内しか探知出来ない。

その範囲に魔物が入った瞬間に、目の前の通路にいて見えない壁に向かって刀で切り付けている。

そいつは黒装束の忍者の様な姿で、目だけが紅く睨みつけている。

左手の空弾を発射。粉々に砕ける忍者。


体が光だしレベルが3つも上がっている。

この忍者はどれ程の経験値を持っていたのかと、驚くしかなく一息ついてフッと地面を見た。


カードと魔石が有ったので、拾い上げて見た。


俊足


一瞬で移動


成る程、スキルカードだったか?

魔石は上級魔石ではなかった。赤い魔石だが違う雰囲気をヒシヒシと感じてくる。

そのまま【黒空間】へ収納。


カードに集中して念じる。

一気に何かが駆け巡り、俊足の使い方と能力を理解した。

この俊足は使えると、本能的に感じる。

フロアには従魔が既に下りてきていた。


レベルが上がったおかげで全範囲探知も20メートル内が探知出来る様になった。

又も忍者が俊足を使って来る。

次に現れた時には、敵の後ろに俊足で移動して後姿を剛腕の刀で斬った。

そのまま後方へダブルで斬り上げた。

紅いスジ2本が6メートル先の忍者2人を斬り分けていた。


一気にレベルが26に成っている。

全範囲探知も30メートルに増えた。

俺は俊足を使って後方のフロア近くまで移動。目の前の忍者はツタの槍で頭と胸が貫通。

ツタも光りレベルが上がったみたいだ。


『この魔石は凄く美味しいよ』


『なになに、本当に美味しいのか?』


『今までで一番美味しいよ』


『ならばワシが今度、仕留めよう』


『いやいや、おいらだよ』


「いい加減にしろーー。次が来たぞ」


そいつは鎧を着た侍だった。振り被り凄い勢いで振りおろすと青いスジが飛んできた。

しかし俺の紅いスジで相殺。従魔の集中攻撃を受けてあえなく粉々になって消えてしまった。

一番早く魔石に到着したアイが魔石を吸収。


『俺の攻撃が多かったぞ』


『何を言っている、ワシの連射の方が強烈な威力で仕留めている』


参加した従魔らは、光っていたので誰が多くダメージを与えたか分からなかった。


「ほら!又来たぞ」


ダブルを発動。紅い1つのスジは忍者を斬り、もう1つは青いスジを相殺。


いつ先行していたのか天井からツルが侍を拘束。

ツルが鎧のスキに侵入して、チュウチュウと吸収していた。そして光っている。

カランコロンと落ちた鎧は、ダンジョンに急速に吸収されていた。


「侍の青いスジには気を付けろ。当たると切られるぞ」


あのスジはそれだけの威力があった。


そして侍からカードをドロップ。拾ったカードは赤く塗り潰されている。

裏返して見た。


黒鎧


防御力が高い鎧 【従魔装備可】


DEF15


中々凄そうだが、従魔に装備させられるのか?

一番でかいリップに装備させるしかなさそうだ。


「リップ、動かずにジッとしていろ」


カードかざして念じると、カードは消え。

リップの胴部分に黒い鎧が装備。

太い根4本の2本に黒い臑当すねあてが装備。

細い根には、篭手こて大袖おおそでが装備。

大袖は肩から垂らされる固い小札を幾重に重ねた物で、弓矢に対しての盾代わりとして機能。

そんな鎧の部分があっちこっちに装備されていた。


その鎧の効果を目の前で見る羽目になる。

急に青いスジが強襲。リップが大袖で跳ね返していた。

俺がリップを観察したスキを付いた攻撃。

しかし従魔らの反撃に合い討伐される。


そして戦いの最中にスラが青いスジに切られて、2つに分かれてしまった。

しかし心配したのも裏切られて、2つは1つに呆気なく戻ってしまった。


「成る程、レベルアップしてそんな体になったのか?」


『知らなかったの・・・』


「聞いてない」


『言うのを忘れていたよ』


「・・・」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る