エピローグ
一人になって、俺は余韻に浸っていた。
誇らしかった。
こういうふうにたくさんの人から感謝されるのは初めてで、こんな俺でもできることがあったんだと胸がいっぱいになった。
この先のことに思いを馳せる。
ギルドマスターから話があるとか、そういうことがあるらしい。
知らない人が病室に来て追い返してもらったりもした。
きっとこれから、面倒なことが起こる。
そうだ、俺は、【
それなら大丈夫かな、手続きとかも、カミラさんみたいな強力な後ろ盾がついてくれていれば楽だ。
人もたくさんいるから、いろいろやってくれるだろう。
そう、人がたくさんいるのだ。
それはさっき俺に感謝してくれた人たち。
恭しくお礼を言ってくれた、あの人たち。
でも──
そこで思考を止めた。
ダメだろ。そういうことは、思っちゃいけない。
せっかくの好意なんだし。
胸がざわついて仕方がない。
漏れ出かけた本音を隠せない。
いやこんなの本音じゃない。俺はこんなこと思っちゃいない。
息を吐いて、布団を被った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます