第2話 才能ってたくさんあるんだね。

「それでは貴方にはこのリストの中から10個の才能を選んでもらいます。」


「10個ですか? 10個も才能を貰えるんですか?」


「はい、このリストの中から選んだ10個の才能を貴方に差し上げます。」


おおっー、マジですか 、10個も才能があれば無双出来ちゃうんじゃない?

俺最強伝説の幕開けか!!


目の前に半透明の板みたいな物が現れる、

そこには細かく色々な才能が書いてあるようだ。


何だかすごくたくさんの才能が書いてある、

これっていくつあるんだ?


「すいません、管理者さん、これっていくつ位の才能が書かれているんですか?」


「いくつあるのかは面倒なので把握していません、ちなみにこの才能リストは

チキューリーだけでは無く、地球での才能も含まれていますのでさらに多くなって

います。」


「それに新たな才能が生まれると自動で追加されるようになっています。」


何だか管理者さんのドヤ顔が見える気がする。

でもこの才能リストはすごいな、これだけ多いと選ぶのにどれだけの時間が

掛かるんだろう。。。


「才能を選ぶのに時間制限はあるんでしょうか?」


「この場所は空間が切り離されています、何時間考えて頂いてもチキューリーの

時間には影響がありませんので大丈夫ですよ」


良かった、このリストを見るだけでも何時間掛かる事やら。

俺はゲームなんかでは説明書をキッチリ見てから始めるタイプだから、

隅々まで見ないと気が済まないんだよな。


「時間制限が無くて良かったです、有難う御座います。心ゆくまで選ばせて

頂きます。」


「はい、どうぞ良い才能を選んでください」


「そうだ、チキューリーでは言葉はどうなるんでしょうか?私は読み書きが

出来るのでしょうか?」


「それは大丈夫です、チキューリーではチキューリー語の1種類しかありません、

そして貴方が読み書き出来るように既に頭の中を調整済です。」


怖!? 頭の中を調整済ってなんだ?

管理者さん声は弾んで楽しそうに聞こえるけど、

何だか怖くて頭の中がどうなっているのか聞けないよ。。。

ん~、大丈夫なんだろう、大丈夫と思うしかないよな、

取り敢えず才能を見よう。


色んな才能があるんだな、

ん、赤ちゃんの才能って何だ?


赤ちゃんの才能をタッチすると才能の詳細が見える。


【赤ちゃんの真似が上手くなる】


??

赤ちゃんの真似が上手くなってどうするんだ?

もしかして、赤ちゃんプレイか! 赤ちゃんプレイ用の才能なのか!!

これはあきれるしかない才能だな。


次見よう、次、次


ん、歩きの才能ってあるな、これはどういう事だ、

取り敢えず疑問に思ったら詳細を見てみるか。


【歩くのが上手くなり疲れにくくなる】


なるほど、そういうことか。


あれ?

さらに歩きの才能は分かれているぞ、


歩きの才能(人種)

歩きの才能(犬種)

歩きの才能(猫種)

歩きの才能(虫種)


嘘だろ、同じ才能で種? 別に分かれているのか?

これ間違えて(人種)以外を取ったらどうなるんだ?

まさか四足歩行になったりしないよな??

やばい、やばいよ、注意して選ばないと危険だ・・・


まず必要なのは魔王を討伐しないといけないから戦う術の才能だろうな、

才能リストでいうならば武の才能と魔の才能だな。

この2つの才能の中が色々と分かれているから良く見極めないといけないな。


まずは武の才能をチェック

おっ、武の才能の中の刀術の才能に、

北辰一刀流の才能とか柳生新陰流の才能とか色んな流派の才能があるぞ!

槍術の才能には宝蔵院流の才能もある!!


いいね、いいね、これこそ日本人が憧れる才能だなー

選択の候補にしておこう。


魔の才能ってどんなのがあるんだ?

地球では魔法なんて使えなかったからチキューリーで生まれた才能なんだろうな。


おお、色々な才能があるな、

魔力感知の才能、魔力操作の才能

魔法の才能も色々あるぞ、

火魔法の才能、水魔法の才能、風魔法の才能、土魔法の才能、

この辺は定番の魔法だな、

重力魔法の才能、時魔法の才能、空間魔法の才能、

この辺は上級魔法だろうか、詳細をみると【使い手のまずいない大変希少な魔法】と

書いてある。


ん、言語の才能ってあるな、

既にチキューリー語は読み書き出来るようにしてくれてるみたいだから必要は

ないけど、

日本語の才能とか英語にフランス語、スペイン語の才能とか色々あるな。。。


!?


ちょっと待て!

スペイン語の才能を持ってチキューリーに行ったとして役に立つのか?

管理者さんは【才能は努力する事によって結果に現れる】って言ってたよな。

スペイン語を知らない俺は誰かに教えてもらわないと努力する事は出来ないよな?

チキューリーにスペイン語を教えてくれる人なんているのか?

教えてくれる人がいない才能は努力する事が出来ないって事じゃないのか?


・・・・


この考え方で行くと、武の才能にあった北辰一刀流とか柳生新陰流とかって

チキューリーに教えてくれる人なんていないよな?

と言うか、刀術の日本刀自体がチキューリーに存在するのか?

重力魔法とか時魔法、空間魔法のような【使い手のまずいない大変希少な魔法】は、これから向かうチキューリーに使い手は存在するのか?

昔々の大魔導士が使っていましたとか言ったらシャレにならないぞ!!

こんなだと教えてくれる人がいないから、どんな事をして良いか分からない、

だから努力する事が出来ない!?


やばい、やばすぎる。

この考え方が合っているかは分からないけど合っていたら取り返しがつかない、

これはチキューリー基準で才能を選択しないと駄目だな。


どの才能を選択するか一から見直しだ。

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