第11話 第二の問題

 一ヶ月もすれば二人とも慣れてきたようで……


「えへへ、万尋さまぁ~」


「お、おい詩乃……く、苦しい……」


 首元に手を巻きつけ、抱きつく詩乃。

 あんなに俺にビクビクしていた日が嘘のようだ。


 敬語も崩れ、大人しめの子と思えば、明るく悪戯好きの小悪魔系と分かった。


「詩乃、いい加減にしなさい」


「ごめんなさーい♪」


 姉の柚乃に指摘され素直に離れる。

 うん、反省してないな。


「むぅ……」


 柚乃がジト目で俺を睨む。不貞腐れているようだ。


「柚乃、おいで」

 

 柚乃を呼びよせ、頭を撫でる。


「最近、詩乃ばっかりに構っていて私……寂しんですよ……?」


「ごめんごめん」


 柚乃も詩乃もすっかり緊張が溶けて素直になった。

 可愛い。なんでも許してしまう。


「万尋様! 私もナデナデして欲しいですっ!」


「はいはい」


 両手に花とはこの事か。幸せだ。


 と、感じているとテーブルに置いた携帯が鳴った。


「もしもし?」


『万尋くん、久住だけど!』


 この声は久住御子くすみみこさんだ。御子さんは俺の一つ下の幼馴染、雪空ゆらのお母さんである。


「どうしたんですか御子さん?」


 やけに焦ったような口調……。

 嫌な予感は的中した。


雪空ゆらがオークションに出されたの! 助けてッ!」



          第一章 —完—



〈第二章のあらすじ〉


 オークションにかけられた年下幼馴染、雪空ゆらを助けて欲しいと言われた久城万尋。そこで、一癖二癖ある人物と出会い……。

 

 万尋は無事、みんなを守り切ることができるのか? 


 第二章もよろしくお願い致しますm(_ _)m

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