第32話『このクソ運営があああ!エロバナーで稼ぐなあああ!』

 てれれーん。てれれーん。


「よく頑張ったね。頑張った頑張った。ただ、ここは『異世界ウルトラ』の世界。ここからの『敗者』は簡単には『モブ』となれないよ。『罰ゲーム』だ。これぞ『異世界ウルトラ』の醍醐味。死ぬのは恐くないかあああああああ!」


「いや、怖いです…」


「元気がないなあ。大工さんが使う『かんな』ってあるじゃないですか。木を削るやつね。ああいうのがついた『滑り台』を滑るのもいいなあ」


「いやいやいやいや!とめさん!放送出来ませんよ!地上波どころかネットも無理ですから!」


「そんなの放送しなきゃいいだけじゃないの」


「いやいやいやいや。今はあの…、コンプライアンスとかうるさいですしね」


「そうなの?仕方ないなあ。まあ、君たちの『罰ゲーム』はすでに用意している。松戸のかとう君、配ってあげて」


 そして松戸のかとう君が敗者十二名に紙と鉛筆を配ります。


「これは…」


「まさか…」


「また『書け』ってこと?」


「そうだ!『罰ゲーム』としてここでは君たちにまた『書いて』もらいます。ただ、おめえらの作品なんか書いてもらってもしょうがねえよな。誰も読む奴いねえんだから」


「(嫌なこと言うなあ…)」


「(罰ゲームで死ぬことはないからホッとしたけど。書く気になれんわー)」


「(で、何を書くの?)」


「作品はもういい。ここでは『罰ゲーム』として普段腹の中で『思っている』ことを正直に書いてもらう」


「はい?」


「富井さん。普段『小説家に楽してなろー』や『運営がクソなカクさんヨムさん』に対して思ってることあるだろう。青山大学、お前、さっき言ってたよなあ」


「は?」


「ほらあ、『運営がクソなカクさんヨムさん』の公式レビュアーがクソ!『金色』のたまごってなんやねん!レビュアーのプロフィールが何年経っても常に『読んだライトノベルの数は6000冊』って!ここ数年はじゃあ一冊も読んでねえじゃねえか!とか言ってたよなあ」


「い、言ってないです…」


「嘘つけえ。じゃあいいよ。松戸のかとう君。『ぶい』回してくれるか」


「はい」


 そして空間にいきなり現れた巨大モニターに過去の青山大学の姿が。


「いやあー。『運営がクソなカクさんヨムさん』の公式レビュアーってクソだよなあ。なにあのプロフィール。いつまで経っても『読んだライトノベルの数は6000冊』って。馬鹿じゃねえの。まあ『三ページ』のライトノベルもあるしね。そういうのばっか読んでんだろ?」


 確かに青山大学君、カメラが回っているのに気付かず言ってますね。


「えええええええええええええええ!」


「そういう『本音』をここで全員ぶちまけろ!そしてスッキリして。切り替えて。また自分たちの作品を書く。そういうことだ」


「あの…、ガチですか…?」


「ガチだよ。当たり前だろ。元気はあるか」


 そして書き始める敗者たち。それでも書き始めるとこれがまた…。結構皆さん、腹にどす黒―いものが溜まってたみたいですね。


『どこが注目の作品じゃい!それも連日載せやがって!賄賂やろが!』


『ラノベが文学?舐めんじゃねえ!!あんなのおっさん腐女子のエロ文章の自己満じゃねえか!!』


『枕してんじゃねえ!幻春舎の編集!』


『本格ミステリー賞とコラボ?十八禁は簡単に削除するサイトがあんな賞とコラボなんか無理があるだろうが!』


『エロバナーで稼いでんじゃねえ!!』


『自費出版と書籍化を一緒くたにすな!このばかちんが!』


『二か月経たずに五回も警告メール送ってきやがって!舐めんじゃねええええええええ!』


『「盗んだバイクで走るのは十五歳」で「歌詞の引用」だとおおおおおおおおお!お前は当たり屋かあああああああああ!!』


 どす黒―いものを見ながら大爆笑しているとめさん。腹を抑えて笑い死にしそうなぐらいゲラゲラ笑ってます。しかしこれって…。


「いやあ。スッキリしたか?」


「はい!」


「そうか。よかったよかった。じゃあ『モブ』だ。いいな。『モブ』になっても書くことは続けろよ」


「はい!」


 そして一万と二十七名の『モブ』の集団にハイタッチで迎えられる十二名。いいですねえ。


 第五チェックポイント。『運営がクソなカクさんヨムさん』。脱落者十二名。


 そして次の第六チェックポイント『ふりんと日記とびーえるが大好きなおいすたー』へ向かう十二名の転生者。『ランドセルが似合う妹が実の兄である俺にぐいぐいせまってくるんだが』、『幼馴染がクラス一の美少女なのにおいらにぞっこんばっこん』の岩瀬君は通用するんでしょうか。

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