第25話趣味で作文を書いている人の邪魔をするんじゃあない!
(『ドロンコクイズ』前。浜辺にて)
「とうとうやってまいりました。『異世界横断ウルトラクイズ』第四チェックポイント『小説家に楽してなろー』の地。皆さん見てください。これ。泊まっております『ひるとんホテル』の昼食なんですって。でっかいですねえ。この、青いバナナってのはそのまま食べるとあまりこうねえ、美味しくはないのですけど。でもこれ料理すると大変なものです。これ取ってきてこれすごく重たいです。取ってきたばかりです。え、これを私共と一緒にニッコリ笑って食べる勝者はいったい何人でそして誰でありましょうか。現在残っている四十名の中からここを通過できるのは二十四名。ここで勝ちますといよいよあの憧れの『運営がクソなカクさんヨムさん』に行くことができるわけであります」
「さあ佐藤さん行こうか。山梨からやってきました二十六歳」
「よっ!監督!」
「監督?何の監督だ」
「現場監督です」
「現場監督!嬉しいねえ―。どうせ重い鉄骨が落ちてきて下敷きになって転生してきたパターンだろ!?保坂さんちょっといらっしゃい」
ここで四十名に残っている保坂さんが呼ばれます。何と!佐藤さんの婚約者だそうです。拍手で迎えられます。
「いやあ、いつもこの人は先にいくね。もし先にこの人が『モブ』になったらどうする?」
「私が勝ち残ってチート能力で復活させます」
「いいねえ。でも別々になって十月四日の結婚式が出来なくなったらどうする?」
「それは…困りますねえ」
「うはははは。マジだねえ」
「あ、でも大丈夫です。二人で決勝まで残りますから」
「うはははは。二人で決勝?いい加減にしてくださいよ。でもいいねえ。佐藤さん。問題いきます。山梨県のみんなが応援している。山梨県民にこの問題です。『あおおいえんいういんえいあんあいあい』。『〇』か『×』か。さあいけ!」
(分かるわけねえ!)
「『あおおいえんいういんえいあんあいあい』。さあ『×』にいったぞ。いいのかそれで!」
ドボーン!
「ざまあああ!」
「彼女どころか婚約者だとおお!そんな奴は負けてしまえええええ!ひゃっはー!」
いやあ。皆さん正直でいいですねえ。
「先ほどの問題は『あおもりけんにふじんけいかんはいない』だ。青森県に限らず婦人警官のいない県は全国に結構たくさんあるんですよね。では!お待たせしました保坂さん!いってみましょう。問題。『あうあいいぅうあおおおおおおおあおあういんあおうおいぅあ』。『〇』か『×』か。さあいけ!旦那さんは『モブ』になった。さあ『×』にいった。『×』の方にいった。それでいいのか。そのとおり」
保坂さん。『運営がクソなカクさんヨムさん』行き決定!
「ほらほら。佐藤さんのところにいきましょう。さあ握手だ。握手」
そして『モブ』となった婚約者の佐藤さんと握手を交わす『運営がクソなカクさんヨムさん』行きが決定した保坂さん。
「がんばってきます」
「この裏切り者ぉ!」
「な、なにを。ねえ。自分の不甲斐なさを棚に上げて。さあ『運営がクソなカクさんヨムさん』行き決定第一号だ!おめでとう!」
「二番目に行きます!『運営がクソなカクさんヨムさん』に!草履だけ先に行っててください!」
そう言って履いていた草履を脱いでボードの向こうへポーンと投げる岩瀬君。
「先に草履だけ行く?」
「はい!先に草履だけ行ってもらって。行きます!」
「草履だけ『運営がクソなカクさんヨムさん』に行って君だけ『モブ』になることはないのか?」
「ない!」
「分かった。眼鏡だけは預かろう。では問題。『うえおあううあああいあい』。『〇』か『×』か。十秒。さあいこう!」
(おりゃああああああ!気合と根性!『〇』じゃあああああああああ!)
「『うえおあううあああいあい』。『〇』へ行ったあああああ!大丈夫かああああああ!」
そして『〇』のボードに足から飛び蹴りで飛び込む岩瀬君。
「正解!『運営がクソなカクさんヨムさん』行き決定!『つめをかくすたかはいない』。正解は『〇』!」
「うおおおお!うおおお!よかったあ!うおおお!」
ふかふかマットレスから一直線でとめさんのもとに走り、とめさんに抱き着く岩瀬君。とめさんも笑顔で岩瀬君を抱きしめます。いいですねえ。これぞ『異世界横断ウルトラクイズ』!ちなみにここから出された問題の一例を。
「きんげんこかきこけこぎㇰくかききけんけかく(にんげんのかみのけのじゅみょうはいちねんである)」
正解『×』
「寿命は二年から六年です。若い人ほど長いんです」
「たたちちちぢㇳつとたてとただたたとととただたとちだちでたつ(たたみいちじょうのたてのながさはよこのながさのにばいである)」
正解『〇』
「そんなことがあるか!そんなことがあれば部屋は四角にならないぞ」
中には『藁をもつかむ』との意味で手に『藁』を持って挑戦する転生者も(結果、ドロンコでしたが)。そしてここでサキュバスちゃんが登場です。色っぽいです。
「片目をつむることって何て言うんだっけ?」
「ウィンク?」
「そう。ちょっとやってみて」
「こうですか」
カメラに向かってウィンクをするサキュバス岸野さん。
「こっちに向かってやってみて」
「こう?」
「相当遊んだな、おぬしぃ」
「いやーん」
そう言ってとめさんのどてっぱらに軽くジャブを入れるサキュバス岸野さん。
「はははははは。いくぞ問題。そういう問題『せしじじさい、すㇱんすそそそそささすすしそそんさ』。『〇』か。『×』か。さあいけ!」
「せー、ささしざせしさそさせそしせせそそ(えー、わたしだけにはこたえおしえてよお)」
「カバやろー!私に色仕掛けは通用しない!さあいけ!『〇』にいった!『〇』にいった!いいのかそれで!そんなことがあるか!世の中に!」
サキュバス岸野さんもドボーン!
「『めいじじだい、うぃんくのことをかたつむりといった』。そんなことがあるか!サキュバスぅー」
そんなこんなでチートも無双もなんでもありなのに四十名中、『運営がクソなカクさんヨムさん』行き決定!を勝ち取った転生者はその数、十九名。
「『モブ』となった方お立ちください。ではどうぞみんなで綺麗な海でその泥を洗ってください」
「えーい!(じゃぱーん)」
「こらこら!他の書き手の方や読み手の方に迷惑をかけるんじゃない!『小説家に楽してなろー』は真面目な一般の方が多いんだからね。趣味で作文を書いている人の邪魔をするんじゃあない!ほら!みなさん『趣味』で『作文』を書いてるんだからね」
なんか後半、無茶苦茶ディスってません?恨みでもあるんでしょうかね?え?ああ、あのサイトとは名前が似てますが別物でしたね。すいません。
「はい。ではあがってこい。これから『敗者復活戦』を行う」
さあここでも『敗者復活戦』です。ここでは五名が復活します。これから一体何をするのだろう!?
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