第15話 さぁ寝ますか!

食事が終わりお風呂の時間だ。ジョンさんは名残惜しそうに帰っていった。まずは眠くなるちび達が一番に入る。お風呂は危険なので先生が面倒をみるので、エチカさんは張り切って準備をする。だがエチカさんはまだ分かっていない!ちび達の底知れぬ体力を!



「かーしゃん!おふりょー!」



チロや他のちび達は服を脱ぎながら走り出す。それを追いかけるエチカさん達先生。私やアンリ、上の子達は苦笑いしながらその光景を見ている。



私はエチカさんを手伝おうと立ち上がろうとした時、ちび達の前に回り込んだエチカさんが仁王立ちしている。



「おちびちゃん達整列ーー!」



エチカさんの号令で自然と整列するちび達。



「さぁお風呂場まで行くわよ!せーの!」何処からか笛を出すエチカ



「「「「いっちに!いっちに!」」」」



ちび達は笛に合わせて綺麗に並び行進する。それを見て唖然とする先生達。それを見て爆笑するアンリ。それを見て尊敬の眼差しでエチカさんをみる上の子達。



さすが軍総司令官だわ。そんな中1人のおちびが手を上げる。



「どうした!おちびちゃん!」



「ちぇんちぇい、ぼくリクでしゅ!」



「ふむ、リクよ!どうした!」



「はい!うんちがちたいでしゅ!」



「エチカさん私が連れていきます。このままだとお風呂場が大惨事になるので…」



「ルルちゃん、お願いできる?」



「はい、それとちび達!他にうんちがしたい猛者手を上げて!」



ルルが声をかけると一斉に手を上げるちび達。唖然とするエチカさん。



「ちび達!トイレへ行くぞー!」



「ルルーでちゃうよー」半泣きのリク



ルルはリクを小脇に抱えトイレまで走る。他の上の子達も立ち上がり一人ずつ小脇に抱えトイレまで走る、まるで何かの競技のようだ。



「エチカ先生、子供は思うようには動きません。その内慣れますよ」



「院長、軍の様にはいきませんね。子供だと軽くみていました」



目の前のトイレ戦争をみて染々思うエチカだった。そこに待機組のチロがやってきた。



「チロはおトイレ大丈夫なの?」



「うん!チロはあさちゅるの!」



エチカさんはまたメモをする。



トイレ戦争を終わらせ戻ってきたちび達をエチカさん達はお風呂場まで連れていく。一段落ついた私達は食堂で談笑しているとお風呂場の方から悲鳴が聞こえる。



「今日は誰がやったんだろ?」冷静なアンリ



「んー…エチカさんには理解出来ないかもね」



今日の犯人はチロでした。ちび達を信用するな!とエチカさんに力説するルルだった。



上の子達は各担当の子を着替えさせて寝かしつけてお風呂に入る。スッキリ顔のチロを着替えさせたルルは落ち込むエチカさんに声をかける。



「エチカさん、今日はチロと寝たら?」



「え?でも…」嬉しそうなエチカさん



「私はアンリと寝るから大丈夫です。」



私はチロに声をかける。最初は不安そうな顔をしていたが、眠気が勝ちベッドに入ると寝てしまう。エチカさんはルルのベッドでチロの寝顔を見ながら眠りについた。

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