第39話 毎日セーラー服
今年もあと2週間。来週はクリスマスイヴだ。考えてみれば本当に勉強ばかりの日々だったがあっという間の1年だった。勉強以外の記憶があるとするのならば、ほとんどがいつもの5人組でなにかした時の思い出ばかりである。
成績は少しずつ坂を登っていて大きな不安もなく本番に向かえそうである。
今日は姉のおさがりセーラー服で学校に通う。中学3年生は学校とその後の塾、そして休日も塾となればいつも制服を着ることになる。夏服こそ2着あって着回しができたが、さすがにセーラー服一式を予備で持ってはいなかった。昨日制服屋さんに私のセーラー服を預けた。1日かけてクリーニングとメンテナンスをしてもらうためだ。家でできなくはないが、どうせやるなら正確な方がいいし、この季節は洗っても乾くのに時間がかかってしまうからお店に依頼したのだ。
姉のセーラー服は着られないサイズではないのだが、少し小さめでタイトな感じだった。
毎日着るということは、汚れだけでなく必然的にボロボロになってくる。テカリもあったし、ほつれもあったし、汗ジミもあった。純白なはずの三本線も黄色くなっていた。
帰ってきたセーラー服はこれら全てを解消して綺麗に仕上がっていた。卒業まで残り数ヶ月快適に過ごせそうである。
あっという間に二学期も終わった。
終業式後のクリスマスイヴにはみんなで集まってパーティーをした。そのままみんなで盛り上がり、その日は急遽お泊まりに。当然翌朝には塾に向かうのだが、全員そんなことは想定済みで制服と勉強道具を持ってきていた。やはりこういった息抜きは大事なのだ。
次の日、それぞれが友人宅から塾へと散っていった。冬らしい本格的な寒さに耐え、今日も一日頑張ろうと思いながら同じ塾の友人と自転車で塾へ向かう。
今年も残り1週間、そろそろ全てを勉強に注いでいかなければならない。もちろん私だけではない。友人4人やクラスメイト、全国に何十万人といる全ての受験生が同じ思いをもつ仲間であり、そしてライバルだ。
今年はいつも以上に緊張感のある年越しになった。12月31日は夕方まで授業を受けて勉強締めをしてきた。
翌1月1日は久しぶりに塾が休みだ。ゆっくりおせちを食べつつ、午後には数時間勉強もした。良いお正月もやはり受験生であることを忘れてはならない。
私は家で勉強する時は必ず制服を着るようにしていた。いつも勉強する時と同じように制服を着ることで緊張感が生まれて集中できるのだ。
それ以上に単純にセーラー服が好きだったというのも理由の1つではあった。このセーラー服を堂々と着られる時間も残り僅かなのだ。私なりの女子としての楽しみ方でもあった。
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