第5話

 そして、私はあの友達にまた会うことが出来たのだ。私に会えて喜んで貰えることが何よりも嬉しく、ますます何でも頑張れた。

 人が怖いと感じていた昔の自分は、もう、人が大好きになっていた。世界はこんなにも輝いていたのだと、やっと気が付いたのだ。

 そういえば、引きこもりになるまでの自分は頑張りすぎていた。それに気が付くことも出来ないまま突っ走っていた。水分補給をしないまま、真夏の一カ月走り抜けてしまうくらい休憩を怠り無理をしていた。

 だから、お休みが必要だったのだ。心のお医者さんが言ったあの言葉の意味はそういうことだろう。走りすぎて心が疲れていただけなのだ。外の世界のキラキラを見ることの出来ない時期が少し訪れてしまっただけだった。

 休息のない人生なんかない。私は今、そう思う。人生のどこで休もうが関係ない。休める時は休んだっていいじゃないか。


 そう思えるようになった私は、その後夢が見つかった。

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