収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです

第127話接触

ブレンダンはモリアーティ公爵の屋敷に付くとミラージュの店での事を伝えた！

｢公爵家に大して何たる態度でしよう！モリアーティ様！他の方にも声をかけてあの店を潰しましょう！｣

ブレンダンの言葉にモリアーティ公爵は言葉を無くして立ち尽くしていた。

｢モリアーティ様？｣

反応のない様子にブレンダンがもう一度声をかけると

｢なんて事をしてくれたんだ…｣

怒りに震える声の返答にブレンダンはニヤリと笑った。

｢本当に…公爵家をなんだと思っているのでしょう｣

同意する様に頷くと…

｢巫山戯るな！私はお前に言っている！私があの店でゴールドクラスになるのにどれだけ通って金を使ったか！｣

モリアーティ公爵を見ると怒りは自分に向いていた…

｢モ、モリアーティ様？｣

｢付き合いの長いジェイコブ公爵の願いだったから紹介したが…ブレンダン殿…今後一切私はおたくとの付き合いを解消させてもらう！｣

｢そ、そんな！｣

｢帰ってくれ！私は今からミラージュに行く！どうにか頼み込んで名簿の取り消しを無かったことに出来ないか頼みに行かなくては…｣

モリアーティ公爵はそう言うと従者達に声をかけた。

唖然とするブレンダンを無視してモリアーティ公爵は屋敷を飛び出した。

ブレンダンは従者に付き添われ…唖然としてる間に屋敷の外に出されていた…

｢なんなんだ…｣

｢ブ、ブレンダン様…いかがなさいますか？｣

外で立ち尽くす主人にブレンダンの従者達はオロオロと声をかける。

｢ほ、他の公爵家に向かう…ここから一番近いところに向かってくれ…モリアーティ公爵は少しイカれているんだ…｣

ブレンダンは自分に言い聞かせるように呟いた。

しかしその後も行く屋敷では同じ様な対応を取られる。

しかもブレンダンがミラージュから名簿の剥奪をされたのを聞くと関わりたくないと皆その門を閉めた。

｢どうなってる…たかが一軒の料理店だぞ！｣

ブレンダンは締め出された屋敷の門を蹴りあげた！

｢ブレンダン様…もうほぼこの辺りの御屋敷はまわりました…｣

｢クソ…｣

公爵が駄目なら侯爵家に…でもそこでも断れたら…

嫌な予感にブレンダンは立ち尽くしていると…

｢こんにちは～ロジーさん！コロッケの売れ行きどうですか～｣

路地の方から聞いた事のあるような明るい声が聞こえてきた。

こっちは気分が沈んでるのに癇に障る…ブレンダンは声の方を見ると…

｢あれは…｣

その姿を見て驚き目を見開いた！

姿は小さいがあの腹違いの妹だったメアリーにそっくりの子供が歩いていたのだ…