生まれながら・24時間・マニア
「まさか、捕まえてくるとは。驚きだよ。大した成果だ。それにしても。どうやら目的の人探しも達成してしまったみたいだけど。わざわざここに来る必要はあったのかな」
連れてこなければそれはそれでこちらの状況を把握してどこまでも刺客を送ってきそうなものだけれど。口にはしないでおく。その間にもライオンさんはその表情を変えないまま四天王に近づいていっている。
「てめえらは強制送還だ。理由はわかってるよな。こちらが提示したルールをやぶったんだ。そしたら再召喚だ。ようするにリセット。わかるよな?」
再召喚?リセット?
聞いたことのない単語が並ぶ。それが不穏な響きに不安がつのる。
「おい。そんな簡単にできることじゃないだろ。いたったいどうやるんだよ」
「どうやるって、ここに召喚するにあたってそういう契約になっているんだよ。こちらの意思で送還できますってな。もちろん俺くらいの立場にならないと無理だけどな」
ようするにこの世界に生まれながら命の手綱を握られているってことだ。24時間監視されているわけじゃないにしても、簡単にここから出たり反乱を起こしたり出来ないようになっているってわけだ。
「マニアックな拷問だけどな。部分送還なんていうのもある。試してみるかい」
ライオンがいやらしい顔で四天王を見下している。それは決して気分が良いものではなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます