虫・みちくさ・アレルギー
「ねー。なんでこんなところ散策しないといけないのー?」
「氷姫とやらが武器を創れるようになるまで時間がかかるというのだ。それまであの書店で待っているだけでもつまらないだろう。珍しい土地だ。少しくらい見て回ってもいいじゃないか」
「そうね。喜美子さんの言うとおりだわ。そもそもあの
喜美子さんの横を歩く夏希さんがそうなにかを思い出したかのようにそう言葉にする。昔苦虫を噛み潰したような経験でもしたのだろうか。
「そうは言ってもこのあたり虫が出るし、そのあたりの草にアレルギーだってあるんですよー。それに待つ理由もよくわからないんですよ」
「まあ、そう愚痴ばかりこぼすんじゃない。もうすぐこんな時間が過ごせることが幸せに思うくらい忙しくなるよ」
未来でも見通しているのか喜美子さんはそういった。
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