第四十三話
「やー、帰ってきましたねー! 長い旅でした! 本当に、長い旅でした! いやー、感無量ですね! 本当に感無量です!」
僕はリョウカを連れ、シルヴェストリス邸に帰還した。
「ただいま帰りました」
母がいた。父がいた。ひいじじ様の姿までがエントランスホールにあった。
「おかえりなさい、アル。本当に。本当によくやったわね」
「おかえり、アル」
「おお……アリエル殿。拙老の長き生涯でも、これほどわが血筋を誇らしいと思ったのは今日この日が初めてですじゃ。よう、ほんによう、お帰りなされた」
僕は自分の部屋に入り、ベッドに横になった。正直、流石に疲れていた。本当に。本当に。長い旅だった……
「おやすみなさいませ、リョウカも眠らせていただきます」
「うん。おやすみ。これまで本当にありがとう……君と出会えてよかった」
「もったいなきお言葉。こちらこそ、ありがとうございます、チユキ様」
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