〈アキラ視点〉








お姉さんは何も言わずに買った物も置いたまま

店から出て行った…




今日アイツはクラスの仲間とこの近くのバーで

忘年会をすると言っていた事を思い出し

お姉さんが知っているのかは分からなけど…

多分陽兎の所に向かった様な気がした…







サラ「・・・・その人は多分…恥ずかしいのよ…

  20歳の男の子と付き合っている自分が…」








沙優から電話で言われた時は

正直いい気持ちはしなかったし

沙優も俺の事を恥ずかしいと

思ってるのかなと不安になった…





だけど、どうしたって

年齢差が縮むなんて事はないんだから…

それなら乗り越えるしかないじゃん

受け入れて前に進むしかないじゃんって思った…







アキラ「・・・・頑張ってよ… 」







だから、頑張ってよ…

俺たちも20歳のガキなりに頑張るから

そっちも頑張ってくれよと願いながら

お姉さんの買った物を従業員用の冷蔵庫にしまって

笑った顔で取りに来るのを待っていた






スマホを見ても陽兎からの連絡はなく…

会えなかったのかと…

それとも会いに行かなかったのかなと

考えていると今考えていた相手からLINEが届き

ドキン、ドキンと胸の音を感じながらひらいた…







【 一生の頼み!ゴムをレジに持って来てて! 】







俺は見た瞬間バイト中なのに声を上げて笑いながら

レジを出て衛生用品のコーナーへと行き

置いてあるだけの全種類の避妊具を

一個づつ掴んでレジへと持って行った






どうやらお姉さんは頑張ってくれたみたいだ…

「今度はまたお前が頑張る番だな」と

呟きながら箱を手に取って眺め…






アキラ「アイツ付け方は大丈夫なんだよな?」







童貞である友人の心配をして

レジ下にあるメモ紙に軽い流れを書いててやった





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