第24章 俺の家族②
「宮島さん、息子さんは」
アマールが何かを言おうとしたが、ガーピスがすぐに手を上げ、制止された。
「あなたのお気持ちは、よくわかります。私も生みの親であり、大切な友人でもある竜司さんを失い、いまでも心を痛めています。ですがいまはあなたのお孫さん、ジュンさんを救出することが先です。万が一、救出が遅れれば、殺されてしまいます」
ガーピスが言葉を引き取って、おかれている状況を説明してきた。
確かにガーピスの言う通りだと思った。いまは生きているたった一人の孫の、ジュンの救出が先だ。竜司のことは、後でも詳しく聞ける。
「この装置に手を当ててください。耳たぶに埋め込んだGPSの情報がこの画面に映り、ジュンくんがいるところがわかります」
ガーピスが促してきた。
「竜司さんが、あなたとジュンくんが遠くに離れていても、居場所がわかるように、二人の耳たぶにGPSのチップを埋め込んであります」
その説明を聞いて合点した。なぜ? ジュンが俺を見つけることができたのかを。
竜司はこうなることを予想して、俺を再保存するときにGPSを埋め込んでいたのだ。
だが俺の体が目覚めたのは、どういうわけか? ガイガーの施設だった。
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