第21話 コンピュータの肉体獲得と同化技術
襲撃の話が詰まったので、コンピュータの肉体獲得でお茶を濁します。
ちなみにコンピュータの容姿は赤髪ショートのロり、市民アル-Uの幼い姿で考えていますが、本文中ではまだ描写していなかったはずなので……コメントを稼げたりしないかな、続けられそうもないし、見限ってもらった方が良いのだろうか?
・オチはコンピュータの秘書としてメイド型アンドロイドの雇用
・解決の伏線は相手の組織が会社であり、高位のアンドロイドを地下都市が鹵獲している事
この二つが規定世界の確定事項となっているが、大まかな流れがどれもパットせず、誰かアイデアくれませんか?
(並行世界、集合的無意識、物理法則を無視した情報媒体、エラー、エラー、拒絶が世界を……そうかわかったのです、世界とは、コンピュータとは……)
『おはようコンピュータ、お体の調子はどうですか?』
コンピュータは、粘性の強い液体の中で目を覚ます。
(あれ?コンピュータと接続する前から、コンピュータの肉体にコンピュータの記録がある?気のせい?)
『市民マリア-UV、促成の生成のため筋力が少ないと思っていたのですが、意外と力は強いのです。』
数値で培養された市民の性能はデータとして知っていたが、前世の感覚との乖離がコンピュータを驚愕させていた。
(前世と違い、あれ性別は?身長は?年齢は?)
『どうしましたかコンピュータ、ナノサイボーグの起動準備は出来ていますが?』
『試してみて欲しいのです。』
混乱した記憶を整理し無視する。莫大な情報に触れ続けているのだ、そう言うこともあるだろうとひとまず納得したのだ。
ナノマシーンが肉体と同化し、自己増殖と細胞の新陳代謝を同期させる。それは人体に合わせて指数関数的に増殖し、僅かな時間でナノレベルに機械が、遺伝子を操作された最高の肉体と同化する。
『うん、問題なくコンピュータ本体との接続が完了、身体の性能もパワードスーツよりかは出力が弱いのですが、それと比較出来る程度には身体能力の向上が見込めるのです。』
パット数値で情報を獲得、市民のデータと比較する。
『B(ブルー)の職員の一部に試験的に導入しましたが、精密な身体操作が可能になりました、日常生活に影響は無さそうですね、また幸福薬に対する依存性が軽減されたそうです。これまで無意識に行っていた機能を意識的に行うことが可能になった可能性があります。』
『意思の力が強くなった程度の変化の様なので安心したのです。』
『ただ、感情のマスキングに多少の抵抗が、良くも悪くも催眠療法や薬物による感情操作に耐性がついているのでしょう。』
身体にどの程度の変化を与えるかのデータはあるが、実際に実装した職員の感想は参考になる。
『科学者としての私は、ナノマシーン同化系統の技術発展による情報伝達の方に興味をひかれますね、映像による圧縮学習以上に効率の良い、思い出す感覚でデータを共有できる。必要なデータを参照するために必要な学習時間がゼロになり正確になるわ。』
(記憶の混乱、同化の懸念すらあるので……、同化?共有意識うん、まあ知識の共有だけなので意識の統合の懸念は無さそうなのです。)
『限られた寿命しか持たない人類が自身の経験を同胞に伝える技術、言葉、文字、絵、映像、その最終到達技術になるかもしれないのです。』
コンピュータは改めて市民マリア-UVの目を見て話す。
『しかしそれは人類にとって未知の領域、市民マリア-UVナノマシーン同化技術は一歩間違えば人類の枠組みすら破壊しかねない代物なのです。』
『それは、改めて言われると怖くも感じますね。』
彼女は笑っていた。
『それでもワクワクする?』
コンピュータの言葉に、隠し事がばれた子供のように舌を出す市民マリア-UV。
『隠せませんね。』
『なら前に進むのです。矛盾した出来事を解決した時に、それは次の段階に移行するのです。』
『あら、それを言うなら、矛盾した出来事を解決するためには次の段階に進む必要があるの方では?』
『卵が先か鶏が先か、選択肢が無くてつまずかないように、必要の為に発明をするのではなく、転ばぬために先に進むのです。』
向こうの住人の協力者、作者との会話、作者がスマホを取り出すとコンピュータがいた。
『ナノサイボーグの次の技術、同化ナノマシーンの情報伝達は魅力的なのです。』
『しかし情報伝達と言う他者との交流により個性が失われてしまうのでは意味が無いのでは?それは交流する相手が消えてしまうような物だ、人類何とか計画見たいになるかもしれない。』
『ヘーゲルを参考にするのです。』
『弁証法だったか、作者難しい言葉分からない、自己の内にある矛盾をみずからの発展によって無くして、あたらしく統合された統一に到達する理論とか言ってるけど、要は問題にぶつかった後に自分の理屈で世界をぶん殴るって解決するって事だろ、創作の説得力を増すのに、過去の偉人の残した物は役に立つ。』
『シミュレーションとは言えやれやれなのです。分かりやすく説明するのでそこに座るのです。ある事象の中には、それを否定する事象があるのです。この事象に幸福を当てはめるのです。』
これはまた、「幸福は義務です。市民、貴方は幸福ですか?」なんて言ってたコンピュータが成長した物だと作者は思う。
『幸せになるために幸福になるお薬を打つのです。』
「ん!?」
声に出た。
『しかし幸福薬を使いすぎてると依存して、他の幸せを見逃して不幸になってしまうのです。』
お薬はお薬は用法・用量を守ってと言う話だなと納得する。
『だからお薬よりも市民には強くなってもらうのです。』
『何も変わって無い!?』
『地下都市ジョークなのです。何事もバランスを取ってほどほどに、それでも無理な場合は技術と物量で次の段階に進化して何とかするのがこの作品なのです。』
『ヘーゲルさんの弁証法が勘違いされるだろと言いたいが、作者が出来ない事を登場人物に押し付けるのもあれだしな。』
『暗黙的な矛盾を指摘して発展させる話だったはずなので、気になる人は調べてみるのです。あまり知らないのですが、』
『何にしても作者から言えるのは、サイボーグ化しつつも肉体を残した個性を尊重する同化帝国を目指そうと言うことぐらいだ、少なくとも作者の想像を超えた世界だろうし、いっそ魂の観測による自己の確立とか、何とかフィールドなんかのオカルト路線に舵を切るのもありかもしれない。』
『それならコンピュータは、魂の観測すら出来ないのに、肉の身体を捨てるなんてって言う役がやりたいのです。』
『精神主義のサイボーグ、おっとまだ機械生命体だったか?わけがわからない帝国だけどありかもしれない、そうだコンピュータ、肉体を手に入れたんなら、こっちの住人と端末ごしで交流してみないか?』
『ん、考えておくのです。』
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