210話 電気アンマ

 グレイの尋問を行っているところだ。

 一見すると少年に見える彼だが、実は少女である疑惑が持ち上がっている。


「これで認める気になったか? そろそろ企んでいることを吐いてもらおう」


「だ、誰が言うもんかぁ……」


 グレイが息も絶え絶えにそう言う。


「はははっ! さあ、言ってもらえないか? お前の目的は何だ?」


 俺はそう尋ねる。

 しかし、グレイからの返事はなかった。


「そうか。あくまで言わないというんだな」


 俺はそう言いつつ、再び彼女を責め始める。

 しばらくの間、彼女は持ち堪えた。

 しかし……。


「やめてぇ……。許してくれぇ……」


 ついに、グレイは観念したのか、弱音を漏らし始めた。

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