189話 ローズも入れっ!!

 エルフの森の湖で水浴び中だ。

 ティータによると、何やら神聖な湖だと言う。

 確かにかなりの透明度がある湖であり、どこか神々しさを感じる。

 俺はシルヴィたちと湖水浴を楽しむ。


「やれやれ……。本当にコウタ殿は、女好きですわね……。これは婚約する相手を間違えたでしょうか……」


 陸地で俺たちの様子を眺めているローズが、ポツリとそうつぶやいた。

 マズいぞ。

 彼女の心が俺から離れたら、いろいろとマズい。


 もちろん最大の痛手はローズという美少女が俺のハーレムから離脱してしまい彼女の肢体を楽しめなくなることだ。

 さらに言えば、俺が子爵家に入婿して貴族の身分を手に入れることもできなくなってしまうし、『悠久の風』としても戦力ダウンする。


 ここは、何かしらの対処をするしかない。

 素直に反省して水浴びをやめるのもいいが、ここは……。


「おらあっ! 四の五の言ってないで、ローズも入れっ!!」


「ええっ!? わたくしもですの!?」


「当たり前だろ。婚約者同士、一緒に入るに決まってる。ほら、行くぞ!」

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