第8話 呼び込み君

『呼び込み君』、ご存じだろうか?


♪ポポーポポポポ ポポーポポポポ♪


と始まる、よく店頭で流れている曲を流している、機械?ロボット?だ。

その『呼び込み君』のミニチュア版を発売することになった時、友人が勤めている問屋でもその『呼び込み君』を取り扱う事になったとかで、客先に営業を掛けることになったのだが。


とある担当者が客先に電話営業をしているのを偶然聞いた友人とその周りの人達が、その商品説明のあまりの酷さに度肝を抜かし、慌ててフォローする事態になったという。

何がどう酷いかと言えば。

呼び込み君が流している曲の説明が、全く違う曲になっていたのだとか。


♪ピロピロピ~ ピロピロピ~♪


って。

何の曲やのっ、一体っっ!!

っていうくらい。


その担当者の電話の横に大急ぎでサンプルの『呼び込み君』を持ってきて、電話口で曲を流し、事なきを得たらしいが、そのお陰かどうか、その担当者はなんと注文を取り付けることに成功したとのこと。


「だいたい、メーカーの説明書だって、『ポポーポポポポ』って書いてあったんだよ?なのに、何だよあの『ピロピロピ~』って!!」


と、友人はかなりご立腹だったが(笑)、まぁ、いいんじゃないか?

注文、取れたんだからさ。

ちょっと、聞いてみたい気もするけどね。

その、全然違うっていう、曲(* ´艸`)

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