オープニングフェイズ

 ■オープニング1 マスターシーン

『シーン1はマスターシーンなので、こちらの描写をご覧ください』


 細い月が照らす暗い夜道、道化師の仮面を着けた人物と、暗闇が伸び上がったような黒い人影が、血だまりの中に倒れ、大きく肩で息をしている男を見下ろしている。


「上出来だクラウン。さあ、トドメを刺せ」


 仮面の人物がゆっくりと拳を振り上げる。


「どうした? 早くしろ!」


 黒い影が声を荒げたその時、銃声が夜気の中に轟き、懐中電灯の明かりが2人を照らした。


「おい! そこで何をやってる!」


「チッ、UGN……今日はここまでだ! 行くぞ!」


「待て!」


 機関銃のごとき連射が行われたが、銃弾は何もとらえなかった。


「クソッ、逃がしたか。すぐに医療班をよこしてくれ! まだ息がある!」


『シーン1はここまで』


■オープニング2

GM:シーン2の時刻は放課後、場所は教室の隅、怪談仕立てにしてカモフラージュしたシーン1の話を、登が戦友の伊達から聞いたところです。


登:ああ、さっきのUGNは、伊達だったのか。


GM:そういうこと、侵蝕率を振ってくださいな。


 1D10=3 登の侵蝕率:35→38


登:3、低めだな。話を一通り聞いて「そんな事があったのか」と渋い顔をする。


伊達:「ああ、支部のメンバーが大分やられてて、もう俺とお前ぐらいしか満足に戦える奴がいない。頼む、手伝ってくれないか?」


登:「もちろんだ。お前の頼みを断るわけ無いだろう」


GM:「ありがとう登」……登って呼んじゃった後で言うのもなんだけど、呼び方の希望ってあります?


登:ああー、登と竜って感じで良いんじゃないか?


GM:了解。


伊達:「ありがとう登、お前ならそう言ってくれると思ったよ。支部長が情報を集めてるんだ。帰りに支部の方に寄ってくれ」


GM:と言う伊達の背後に、登は、そそくさと帰り支度をする鳴海の姿を見つけます。


登:「ああ、わかった。ん? おい鳴海、もう帰るのか?」


GM:登が声をかけると、鳴海はビクッとして「ごめん、やる事があるんだ」と言って逃げるように教室を出ていってしまう。


登:「おいちょっと待てよ! ……やる事があるって反応じゃねぇだろう」


伊達:「鳴海となんかあったのか?」


GM:伊達からそう聞かれますが、心当たりはありません。かつては、一緒に帰れないとわかると、口には出さないものの残念そうにしていたぐらいです。

 それが、1か月ほど前から、この調子です。


登:「いや、まったく心当たりが無い。とりあえず今日は支部に行こう。鳴海とは明日でも話せるだろう」話せるよね?


GM:そこは登の頑張り次第かな。


登:えっ?


GM:2人が支部に向かったところでシーンを切って、オープニングフェイズを……ああ、その前にシナリオロイスを渡しておきますね。


登:了解。推奨感情そのままで取って、不穏なことを言われたことだし、今は不安を表にしておこう。それから伊達にも取っておく、感情は信頼と、不信感……いや、疎外感かな。お前本当に困った時しか俺のこと頼ろうとしないよね、みたいな。


GM:もっと頼って来いよと思っているわけですね。


登:そうそう。いらねー気を回すなよと思っているんだけど、きっと伊達は伊達で、登を日常に近い側に置いておきたいんだろうな。


GM:良いですね。ではオープニングフェイズを終了します。


大戸島登おおどしま・のぼるの情報】

【HP】37/37 【財産】3 【侵蝕率】38


【ロイス】

幼馴染:アン姉ちゃん 感情:【慕情】/不安

好敵手:黒崎剛道くろさき・たけみち 感情:懐旧/【憤懣】

友人:鳴海向日葵なるみ・ひまわり 感情:友情/【不安】

戦友:伊達竜平だて・りゅうへい 感情:【信頼】/疎外感

空欄:2


【タイタス】

弟:大戸島新一おおどしま・しんいち 感情:幸福感/【嫌悪】

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