第13話 為せば成る、為さなくてもなるようにはなる

黒「さぁ、始まるぞ!ルナちゃん尋問コーナー!」


後ろにいた阿比とか言う女がパチパチパチ、と乾いた拍手をする。


黒「このコーナーは、今世間を騒がせているルナちゃんの個人情報をこの魔道具を使い赤裸々に暴露してもらい、拡散しようというものでーす!」


一難去ってまた一難、とはこのことで、先程まで生命のピンチだったのが、今は世間体的なピンチになってしまっている。


あれ?なんか動画撮ってない?


黒「ククク……気付いたか……今、動画配信アプリMeTubeにて生配信中なのだ!」


な、なんだってー!


黒「ほれ、配信中だろ?」


黒いのがタブレットを見せてくる。

タブレットには、


:ルナたその秘密……wktk


:(・∀・)早うしろ


:素性は如何に……!


:はよしろマジバス ¥10000


などと書き込まれていた。

慈悲は無いのかクソ野郎ども。そんなんだからモテない((((


黒「今現在1.5億人程の人間がこの配信を見ている。言い逃れは……出来んぞ?」


「いよいよ本格的に悪党ね……」


:確かにド悪党だ


:だがそれでいい、それがいい ¥30000


さて、どうしたものか……


Heyナノ、ここから脱出する方法


『僕はGoogleじゃないにゃ……』


クソ野郎!なんのためにいるんだお前は!


『酷くない!?』


黒「んじゃ質問していくぞー!」


黒「ズバリ、今いくつですかー?」


:いきなり切り込むな


:もうちょいマイルドな質問からで良かった


:おいお前らなんで止めんのや。ルナがゆ〇うた並に個人情報暴露させられそうになっとるんやぞ


一応弁護してくれる輩もいるようだ。

あ、アカン口開くわ。


『異議あり!』


声が出かかったその瞬間、ナノがブレスレットから飛び出し、私の口をガッチリとホールドした。


『契約してくれないからってここまでしなくてもいーでしょうが!この鬼!悪魔!政府!』


やめとけお前。政府批判したら愛国者が怒るでしょうが。フヒヒ


黒「待った!」


『なに!』


黒「じゃあ逆に聞くがなぜ契約するだけなのにそこまで拒む!」


『ルナは約束が大嫌いだし人に指示されるのが嫌なの!社会不適合者なの!』


やめろ、泣くぞ。


『大体何さあの契約書!上手いことハイド魔法で隠してたけど僕の魔法眼は誤魔化せないにゃ!』


ペーンとかの効果音が出そうな勢いで机に置いてあった契約書を突き出すナノ。


ちなみに私の口は手が離された今でも魔法によって塞がれている。余計なこと口走るなということだろうか。


ナノが持っている契約書には、魔法によって隠されていた文字が浮かび上がり、そこには、


[甲は乙の指令を必ず聞かなくてはならない]


[甲は如何なる状況でも任務を遂行しなければならない]


――などと、ブラック企業のお手本かのような事項が並んでいた。


『いくら契約書が受諾者にとって不利なものでも流石にこれは労働基準法に違反するにゃ!』


:論破!


:完全論破来ましたなこれは ¥25000


:あの猫みたいなのやるな。どこから来たんだ?


:ルナたその腕から出てきた様な……?見間違いか?


:よう分からんけどとりあえず論破!


コメも盛り上がっている様だ。

逆〇裁判なのかダンガ〇ロンパなのか。


というかいい加減震えが収まらんくなってきた。

今脳内メーカーしたら8割がニコチンだろうな。

知らんけど。


『こうなったら……ルナ!あれやるよ!』


あれとはなんぞ。


『多分その拘束魔道具は内からの魔力を消す効力を持ってるみたいだから、逆説的に外から魔力を送れば消されないハズ!』


よう分からんな。


「分かった。頼むよ。」


『よし、行くよ!』


刹那、ナノの目が黒く光った。

体全体も黒い霧の様になり、私の中へと入っていく。


「――ッ!」


完全に中へ入った途端、心臓がドクン、と大きく鼓動する。


拘束魔道具がバチンと音を立てて外れる。


そこで、私の意識は無くなった。


……………………………………………………………

わたくし、実は学生でして、来週から試験なのですよ。(試験課題を一切していない)

なのでね、来週の投稿は絶望的だと把握お願いします。

それでは、今後とも「魔法少女灰島」を宜しくお願い致します。

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