第146話「第四部までの登場人物紹介」

――ドラゴニア帝国


 ジークフリート・ドラゴニア・ドラゴン ドラゴニア帝国皇太子、Sランク冒険者 十八歳。

 金髪碧眼の皇太子。

 使用武器は、ドラゴニア帝国に伝わる神剣青金の剣バルムンク

 青く光るロングソードで、帝家の紋章が刻まれた黄金の柄には軍神テイワズの加護が宿る。世界に三本しかない神剣の一つである。

 さらに神鎧しんがい青金の鎧ヴラウパルツァーを装備し、最強の防御力まで手に入れる。

 世界最強たるアナ姫の攻撃を受けて、辛うじて死なない唯一の人物である。


 ホルスト・グスターク 六十歳


 皇太子ジークフリートの最も親しい側近として仕える白髪の老将。

 帝国に長らく仕える家臣で、皇太子が幼い頃より傅役もりやくとして仕えている。

 若と爺と呼び合う仲であり、皇太子の唯一気の許せる相手でもある。

 アナ姫に敗れてから、気鬱の激しくなったジークフリートの行く末をあんじている。

 

 ジークムント・ドラゴニア・ドラゴン 皇帝 六十八歳

 

 ドラゴニア帝国皇帝。

 長らくその地位に付き、高齢であるため皇帝権限の一部と神剣、神鎧を皇太子ジークフリートに譲り渡している。

 皇帝は、帝国最強の神器であるべきという信念を持ち、自らの子供もそのように厳しく育ててきた。


――アルミリオン大公爵家


 クロヴィス・アルミリオン アルミリオン大公爵 五十二歳。


 アナ姫の父親にして、王国の大英雄。

 赤ひげの烈将、今も国王の右腕として大公爵家の軍勢を率いて活躍している。

 戦場では部下に厳しい男だが、娘と妻には頭が上がらない。


 オリヴィア・アルミリオン 大公爵夫人 三十二歳


 アナ姫の母親。ディートリヒ王の妹でもある。

 金髪の長い髪を動きやすいように後ろにくくっている、美しい王族の女性。

 アナストレアの姉にしか見えないぐらい若々しく、普段はおしとやかに後ろに控えているが、アナストレアの母親らしく活発で決断力に長けている。

 あまり知られていないが、夫のクロヴィスより戦闘力が高い。

 この母にして、この娘ありといった感じだ。


――アカハナ海賊団


 首領アカハナ 三十八歳


 二メートル近い巨体にスキンヘッド。

 粗野ではあるが、長としての統率力はなかなかのもの。

 ケインいわく、まるでオークロードを相手にしているようだったと。

 ノワちゃんの瘴気に当てられて止まってしまったところをケインに捕らえられる。


 副長デコスケ 三十二歳


 背が低くデコが広いので、そのままの仇名で呼ばれている。

 海賊団は犯罪者集団なので、基本仇名で呼ばれるのだがいくらなんでもデコスケは酷い。

 一応海賊団一の知恵者だったようだが、部下からの人望はなかったようで、アカハナが捕らえられてから、デコスケが指揮した海賊団はすぐに崩壊して逃走した。


――フランベルジュ傭兵団


 団長ブラウン・ターク 四十二歳


 四十絡みの渋い男。

 片目のブラウン。

 茶髪で右目に眼帯を付けているためそう呼ばれている。

 ブラウンが率いるフランベルジュ傭兵団は、みんな刀身が波打つ長剣フランベルジュを使う。

 フランベルジュの特殊な刃で切られると焼けるような苦痛にさいなまれるため、戦場では恐怖の対象となっている。

 傭兵であるため冒険者ランクはないがSランクに迫る実力を持つと言われ、だまし討ちのような手を使ったとはいえ、Aランクの流星の英雄アベルを上回る実力の持ち主といえる。

 帝国を裏切って、ケイン王国の側につくこととなる。


――獣人戦士団


 リグル 二十三歳


 犬獣人ワードックの女戦士。訓練中はケインの供回りを務めた。

 茶色い体毛をしている。

 嗅覚に優れ、動きは早いがあまり強くない。

 実力はCクラス冒険者で、武器は剣と小盾。


 ワッサン 二十五歳


 身体の大きな熊獣人ワーベアーの槍使い。訓練中はケインの供回りを務めた。

 体毛は黒い。

 豪槍を振るう力は強いが、おっちょこちょいなところがある。あと、意外と涙もろい。

 実力はCクラス冒険者で、武器は重い鉄の槍。


――黒鋼衆


 クロガネ 黒鋼衆二十二代当主 六十三歳。


 東方セリカンの隠密術、暗殺術を継承する一族の長。

 黒頭巾をかぶり、黒鋼の装備を身に着けた暗殺者の老人

 ちなみに黒鋼とは鉄のことではなく、クロガネの持っている二本のソードブレイカーは、オリハルコンにも匹敵する硬度を持つ、東方セリカンの魔法金属ヒヒイロカネ。

 そのようにして、実力を隠すことも隠密術の一つなのであろう。

 暗殺者として帝国に雇われたが、暗殺対象だったケインにほだされてケイン王国に仕えることとなる。


――サカイの七賢


 ダナ・リーン 伝説の大賢者。 七十二歳。

 

 サカイの七賢を束ねる、賢人会議の代表。

 まさに大賢者にふさわしい風格の長い白ヒゲを垂らした老人である。

 澄み渡った瞳は全てを見透かすようで、いたずらっぽい微笑みはどこか子供のようでもある。

 魔女マヤの養父でもある。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る