第3話 軽いSHR

「あー、早紀ー、聞いて聞いて昨日のれんちゃん、めっちゃ可愛くてさー」


 最近、私には悩みがある、SHR《ショートホムルーム》だ、隣のクラスは昨日、担任が出張でいないため、代わりに、軽井先生が入ったらしい、羨ましいったらありゃしない、朝からあんなに可愛い軽井先生に会えるなんて。私も会いたいよ、朝から。


 「はーい、お前ら、席付け―、俺が来たぞー、先生だぞー」


 「れ、れんちゃんおはよ!」


 「お、加奈さんおはようなー」


 きゃああああ、軽井先生に、おはようって、言われちゃった、やばい、嬉しすぎる。朝から幸せ、でもなんで来たんだろー。


 「えぇー、なんで、来たんだって思われると思うけど、まぁ、勝手に来ました、担任の加藤先生、忙しそうだったんで」


 えー、軽井先生、それはもう、軽いっていうか、もう色々アウトな気がするよ。ああ、どうなっちゃうんだろ。


「はい、んじゃ、出席、全員いるよな、良かったです。」


「えーと、んじゃ帰るから、1時間目俺の授業だから、化学室で今日やるので、早めに来てください。正直これ伝えに来ただけー」


 あ!さすがれんちゃん、先を見越すの流石すぎ、尊敬しております。化学室って事は実験かな?少し楽しみかも。


「ねぇ、加奈、そのにやけ面、やばいって、え、がちで次の目標、れんちゃん先生にしたの?」


「え、早紀、まさかそんな訳無いじゃん、れんちゃんは可愛いこそ思うけど、軽そうだし無理かな~」


 最近、不安なことがある、もしかして、軽井先生は軽いだけじゃない、そう思い始めてきたのだ、この先生をもっともっと知りたいとそう強く思った。そんな変な気持ちになった朝だった。とにかく、早く、一時間目軽井先生に会いたいなー。


「あ、なんか、ついに、なんか覚悟を決めた顔になった、加奈大丈夫、何が何でも、私はそばに居るよ」


「えへへー、ありがとね、早紀ちゃん、私、早紀ちゃんが大大大好きだよ」


 友情まで感じれた、とにかく、変な朝でした。


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