第74話ギマラス冒険者ギルド再び

陛下達の呪いを解くのに安全な場所が、まさかのギマラス冒険者ギルドとは…


ボクは残りの人達を回復させると、剣王さんが、騎士数名をギマラスではなくマラントールの町に向かわせた。

王都ヤルトヘイムへ盗賊を護送するために応援を求めるのと、王都に連絡するためだ。


ギマラスの町って、町長さんて町の事に無関心なような気がするけど、大丈夫かなぁ


ボクとポルムは歩いて行こうとしたが、サリアス陛下と二人の王女、それに剣聖さんにも馬車に乗るように言われ、ボクは強制的に馬車に乗せられた。


女王陛下の馬車には、王女二人と身の回りの世話をするメイド3人それとボクとポルムが乗り込んだ。

王女の乗ってた馬車には護衛の魔導師、補佐のメイドが移った。


ボクは一応抵抗をしてみた。


「サリアス陛下、平民のボク達が同じ馬車に乗るのは不敬です。それに護衛の魔導師もいません」


サリアスは笑いながら答える


「ハハハ冒険者殿は面白い事を言うのぉ、麻痺毒の霧の中を50人以上の盗賊を無傷で殲滅する者以上の護衛が、どこにおるのだ?」


そう言われると何も言えず、黙って従った。


王女二人は呪いの影響であまり元気がない。

サリアス陛下も時間が立つにつれ、元気がなくなってくる。


ボクは移動中呪いの解呪についてずっと考えていた。

ほんとややっこしいなぁ・・

なんなの?こんな呪いかける?

呪いはそれぞれ干渉し合ってて、正しく解呪できると対象の呪いはロックさる?間違えると呪いが加速する・・はぁ


陛下が3つフェアリス王女は一つチェリアス王女は一つかぁ・・

普通なら陛下から解呪だよなぁ・・


指輪・ネックレス・ブレスレット・ブローチ・髪飾り・・

うーんわからない、エルムに何が使われてるかいろいろ聞いてみたけど、順番があるって何か関係してると思うんだよなぁ・・


ボクがいろいろ考えてると、最初の野営地に着いた。

そっかこの世界の馬車の速度ってせいぜい30㎞、陛下たちの状態を見てメイドが御者に知らせて速度を調整してたんだ。


ボクが聞いた時、ギマラスまで300㎞くらいって言ってたから、昼すぎ出発して約100㎞ってとこかな?途中速度落ちてたし、うーんこの感じだと明日中に到着難しいかも


ギマラス到着して、すぐ解呪にかからないとギリギリかも・・それまでに順番見つけないと


野営地ではボクたちがいるので弱い魔物は近寄って来ない、強い魔物はライムの隠れ家で咲いていたラントネシアの香袋を数箇所にぶら下げている。


だから警戒するのは盗賊くらいだ、盗賊はライム達が気配探知で警戒してくれている。


ボクは呪いのアイテム、素材、3人の魔力、年齢、性格などいろいろ考えた。

でもわからなかった。

いったい何?早くしないと・・・


次の日はさらに速度が落ちて、ギマラスまであと50㎞の付近で野営となった。


ボクはみんながかなり疲れてるのと、サリアス陛下たちもかなり弱ってるので、ボクの作った孤児院の野菜を使ったポトフを作ってみんなに振舞った。


陛下も王女様も少し元気になり、騎士たちは凄く喜んでいた。

メイドさんは野菜の違いに気づきどこで収穫された野菜なのかといろいろ聞かれた。

さすがこういうのは凄く敏感なんだとお思った。


次の日ようやくギマラスの町が見えて来た。

サリアス陛下は少し元気が出たみたいで、ボクにいろいろ聞いて来た。


「冒険者殿はこの町には来た事あるのかな?」


答えなくてもわかっちゃうし・・


ボクが黙って下を向いてると


「そうかまだ答えてくれんか・・少し妾の話しを聞いてくれんか?」


ボクは頷く

「妾が冒険者ギルドを選んだのは、今この国の冒険者ギルドを改革してるからじゃ!

何でかと言うと、この大陸の大半を占めるバイスル王国が、冒険者ギルド大改革を始めて成功したからじゃ」


えー-!


「なんでも一人の幼い冒険者の起こした行動がきっかけで、改革を行った結果。

市民とも信頼が生まれ、冒険者トラブルが激減、警備費用が少なくなり、町への魔物の被害も少なくなったようなのじゃ」


これってボクの事だよね・・


「それでの、そのバイスル王国の第一王妃が妾の妹のエレミアなんじゃ!どうじゃ驚いたか」


えー--!まさかのエレミア王妃のお姉さま・・

完全におわった・・・

ガックシ


「お・驚きました・・」


「フフフそうじゃろ、娘二人もよく遊びに行ったりしてエレミアの娘とも仲がいいのじゃ」


フェリアス王女も話しかけて来る


「そうなのシルフィーととても仲がいいのよ♪

シルフィーがね最近よく話して来るのが、銀髪のツインテール可愛いい女の子の話しなの、でも私も今日から冒険者様の素敵なお話できるわフフフ」


シルフと仲いいんだアハハ・・

やばいダラダラダラ・・


チェリアスもボクの腕に抱き着くように話して来る


「私も自慢できますわ、セレスティアに私好きな人にキスをされましたとフフフ」


えー-!何言ってるんですか!あれは救命処置でしょぉー!

チェアリス様は違う人にお願いしようとしたら泣いたからじゃないですかぁー


はぁー-

ボクどうなるんだろう・・・


「陛下ギマラスに到着しました。これより門兵に伝えてまいります。」


「とにかく冒険者ギルドまで警備兵に案内するように伝えなさい!町の者に知らせなくてよい!今回は非公式の訪問じゃ!スムーズに行きたい!」


「は!そのように伝えます。」


はぁー

いよいよかぁー

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