第55話ブライトンの屋敷

町長の屋敷に向かうまで、ボクはエミーアさんに、孤児院の事をいろいろ聞かれたので、ボクが孤児院を助けてから今までの事を話した。


「これは許されない問題ですね、でも私の管理不足でもあります」


エレミアも怒り気味にミザリーに話す


「ブライトンは、孤児院の問題だけでなく毎月支払われる公共の資金町の防護壁維持補修費、公共トイレ維持管理費、道路補修費まで着服してるゴミムシだわ」


ミザリーもそれを聞き、領主管轄だけでなく、国の資金まで手を出してるとは知らず落ち込む



ボクは少し落ち込むお母様にボクの計画を少し話した。


「お… ミザリイ様、孤児院の事は心配いりません。ボクは孤児の子供達にでもできる仕事を作りました。詳しくは後でお話しします。ボクはこれからも領地の人達を助けるために、ミザリイ様を助けるためにがんばりますから」


ガバッ!

ギュツ


お母様…


「ありがとうミレイ」


エレミアも微笑ながら見つめる


王女二人も羨ましそうに見つめ、アイラは珍しく我慢して何も言わず見つめている


うーんシルフとセレスも不気味だけど、アイラが大人しいのが気になる。



アイラの頭の中は今晩の事でいっぱいだった。

『これが終わって夕食食べた後寝る時は、お兄様とベッドで私の成長した裸を見せてムフフ』


アイラのやつ何ニヤニヤしてるんだ?どうせろくなこと考えてないんだから無視しと


いろいろ話してたらボク達は町長の屋敷についた。


ボクは驚いたボクが住んでた領主の屋敷ほどじゃないけど凄く大きくて立派な建物だった。

エレミアも驚いていた。


「こんな辺境で立派な屋敷です事、周りとはずいぶん不釣り合いね」


お母様が怒り凄い発言をしてる


「あら以前来た時より随分立派な建物になってるのね、孤児院の運営費だけではなさそうね、いったいどれほどの不正が出てくるのかしら、楽しみだわ」


エミーアさんも物騒な発言してるし


「冒険者としてこの武器使うの久しぶりだから、手加減が難しいのよね、ゴミムシ連中だから死んでも問題ないけど、ゴミムシはどこかの貴族とかかわってるかもしれないから死なない程度にしてあげないとね、さぁ耐えられるかしらフフフ」


そう言いながらエミーアさんは鉄扇を振るう真似をする


バン!


こっこわー 何ボクの周りこんな強い女性が多い気がするんだけどぉ・・


ピキ『マスター安心するこの人ライム達と同じマスター大好きの匂いしてるの』


うん♪わかってるみんなほんといい人だもん


ピキ『パルムと同じなのマスター守るためにバン!する人なのパルムもバンするの』


あのね、パルムお願いだからいきなりバンしないでね、


ピキ『エルムのライバルなのアイラとセレス警戒するのマスター食べる気なの、マスターのおっぱいはエルムのなの触らせないの』


エルムさん何言ってるの?アイラとセレス?肉食系女子?わかってたけど一番はエルムとミルムだからね!お願いだから大人しくしててよね


ピキ『マスターミルム大人しくするからここしゃぶってていいの』


おい!ミルム何を言ってる!やめろ!そんなことしたら歩けないだろ!何考えてるのこの子はもういい子だから何もしないで!


スライム達は不安要素でいっぱいだけど、弱いボクを守ってくれるから安心できる大切な仲間だ、これだけ強い人達がいるし領主婦人、お忍びだけど王国の王妃様もいるしブライトン捕らえるの楽勝かな?


お母様がこれからの行動とボク達に注意してくれる


「いいまずミレイが先に行きなさい、ケイトあなた達はその護衛ね、それで町長を呼び出し、孤児院にしてきた事を暴露して警告しなさい!エミーア達は私と一緒に後から行きましょう」


「わかりました」


エレミアさんも頷くもお母さまにお願いをしてる


「ミザリー姉様、ミレイちゃんの護衛に剣聖のミズキをつけるけど構わないかしら?」


お母様はそのことを了承する


「剣聖のミズキなら全然問題ないわ、ただしケイトたちが動いてもミズキはミレイから離れない事よ」


「はい!お任せ下さい!ミレイ様はお守りします」


お母様は頷きアイラとサテラを見て話す


「ミレイの発言であのバカはどういう行動に出るかわかるから、私達の出番よ!私が警告を与え従わないなら叩きのめしなさい!但し殺さないように」


「「はい!」」


『私の大切お兄様にゲスな目で見るやつは全て殺してしまいたいのにお母様に叱られるから我慢するけど』


アイラのやつまた変な事考えてるな、お母様がいるから大丈夫だろうけど


ボクは指示どおり屋敷に入って行く、大切なエレンを助けるために


門番の男達が近寄ってくる、ボクは大きな声で叫ぶ


「ブライトン町長!ボクの大切なエレンさんを返してください!あなたのやった行動は誘拐です!エレンさんを返してぇーー!」


男達はそれに反応して捕らえようとしてくる


「やかましガキが黙れ!」

「てめえも捕まえて売り飛ばしてやる!」


ケイトさん達が出てきて男達を蹴散らす


「ミレイちゃんにさわらせるか!」


ドカッ!

ぐえー


「その汚い手で触るなぁー!」


ドカッ!

ぐえー


「てめえらここは町長ブライトン様の屋敷だぞ!貴族に逆らう行為がどういう事かわかってるのか!」


ケイトさんも反論する


「やかましい!その貴族の町長がベルモルト辺境伯様からの金を不正利用してるんだろうがあ!」


ケイトさんてこんなに熱い人なんだ、なんか嬉しいなぁ


ミズキさんは相手を睨み付けたままボクにぴったりついてくれている


騒いでると奥から町長が数人の護衛を連れて現れる


「何を騒いでおる!なんだこの小汚ないガキと冒険者は!ブライトンの屋敷と知って来てるのか!」


ボクは町長を睨み付け用件を言う


「ここにあなたが無理やり連れて来た孤児院の先生を連れ戻しにきました!無理やり連れて来るなんて犯罪です!先生を返して!」


「やかましい!怪しげな建物で許可してない洗剤を作った事で取り調べるために連れて来たんだ!間違った事はしておらん!」


何こいつボクが何も知らないと思ってるの?ボクは身体が弱くてずっと屋敷の中にいた間お父様の書斎でこの国のいろいろな事勉強したんだ!


このブライトンの行動は完全に違反行為だし、この国には物を作るのを取り締まる法律はないだから許可も必要ない


そしてもし連行するような事があるなら事前に書類で警告通達をし連行する理由を知らせなければならない


この人凄い変な目でボク達を見て来る、気持ち悪いもう気持ち悪いから間違いをビシッと言ってやる!


「ブライトン準男爵様王国法には、作るのに許可は必要ないですよ、王国法9条にはっきり書いてますよ」


ブライトンはボクの言葉に驚く


「な・何を言ってる!そんな事は書いとらん!」


ボクはブライトンを睨み付けさらに続ける


「王国法にはっきり記載されてるのは、人体に使用する物を作成し販売する者はレシピと試作品を王国商業管理庁に速やかに届けなければならないとあります。

これは製作者を保護し利益を守る為でもあります。

わかってますか?貴方の行った行動は間違ってますし、明らかに誘拐です!」


ブライトンはぶつぶつ何か言ってる



ピキ『マスターこの豚人間凄く酷い臭いするの危険なの』


え?危険?どういう事?


ピキ『マスターあの人間何かしてくるの』


ピキ『ここじゃないのあっちなの』


何かしてくる?あっちって・・ 屋敷の中!エレンさんがいるところだ。どうする?



「あやつはここに連れて来て待遇の話ししたら、孤児院にはもう戻りたくないらしいぞフフフ」


ふん!エレンさんにあなたが何かしたからでしょ!何言ってるの!


「じゃ先生に会わせてください!」


ニヤリ


うわー気持ち悪い何かしてくる?


「会わせてやってもいいが屋敷の中だ!お前一人だけなら許可してやる」


ニヤニヤ


絶対何かあるんだ…

剣聖のミズキさんが耳元でアドバイスをしてくれる


『ミレイ様、奴を挑発して怒らせましょう。たぶん何らかの行動に出るはずです。』


ボクは頷き町長に向き合う







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