第31話 高校生編

 俺と涼加はゲームセンターを出て、まだ時間があったのでショピングセンターの中のベンチに座っていた。


「颯真君。この後どうします?」


「そうだな・・・。明日の集合時間が早いからこの辺りでかあるか。」


「そうですね。明日のために帰りますか。」


「そうだな。あとは涼加のヘルメットの調整をしないといけないから。俺の家に行くか。」


「颯真君の家にですか?」


「そう。」


「わ、わかりました。」


 俺の家に招待したら何故か涼加がオドオドし始めて、俺はテンパったがそんなの無視して俺たちは俺のアパートに向かって歩き始めた。


「初めてですね。颯真君の家に行くのは。」


「確かにそうだな。俺はあまり家に人を呼ばないからな。」


「そうなんですか?」


「来たとしても。翔梧と優花ぐらいだからな。」


「そうなんですね。」


 俺と涼加は、話しながら帰っていると暫くして俺の家に着いた。


「さぁ。入ってくれ。」


「お邪魔します。」


 俺は涼加をリビングに案内をして。


「荷物を置いてくるから適当なところに座ってくれ。」


「分かりました。」


 俺は自分の部屋に行き自分の荷物を置いていき、涼加が待っているリビングに向かった。


 リビングに向かうと舐め回すかのようにリビングを見ていて涼加に声をかけた。


「そんなに見ても何もないよ。」


「い、いえ違います。初めて男の家に入るので緊張してしまって・・・。」


「そうなのか。そんなに緊張しているとこっちがやり辛いから。いつも通りでいいよ。」


「分かりました。頑張ります。」


 俺は涼加にお茶を出して、買ってきたヘルメットの調整にやった。初めに装着してもらってから調整し、あとは専用の通話アプリを入れて終わった。


「これで終わりだな。」


「ありがとうございます。」


「ヘルメットを持って帰ることになるけど、両親に何か言われないのか?」


「確かに何か言われそうです。」


「それなら俺の家に置いていくか?」


「本当に良いのですか?」


「いいよ。ヘルメットを置けるスペースがまだあるから大丈夫だよ。」


「おねがいしてもいいですか?」


「おう。」


 俺と涼加は、ある程度準備が終わりリビングで話していた。


「颯真君はいつ頃バイクの免許を取ったんですか?」


「そうだな。自分の誕生日を過ぎたらすぐに行ったな。」


「そうなんですね。颯真君の誕生日はいつなんですか?」


「もう過ぎたけど5月4日だけどね。」


「そうなんですか!?もう日にちが過ぎたじゃないですか!!それなら何で言ってくれなかったのですか?」


「だって俺はあまり祝われることが好きじゃないからな。」


「そうなんですね。」


「だからさ無理に祝わなくていいよ。」


「分かりました。」


 涼加は、少し残念そうな表情をしたが俺はしょうがないと思った。何故なら祝われた後にどんな表情をしたらいいか分からない。俺自身は祝われるのが好きではないから祝ってくれたとしても嬉しい気持ちより申し訳ないのか先に来てしまい、純粋に楽しめない。


 涼加とはその後いろんな話をしてそろそろ良い時間になり、解散することになった。


「颯真君。今日はいろいろとありがとうございました。」


「そんなことないよ。明日は多分だけどいろんなところに行くと思うから今日はしっかりと休めよ。」


「颯真君こそ明日運転なので夜更かししないでくださいね。」


「そのぐらい分かってるよ。」


「それなら良かったです。」


「じゃあまた明日な。」


「はい。また明日です。」


 俺は涼加と別れ、明日の準備が終わりリビングでゴロゴロしていると響から電話がかかってきた。


『先輩。ちょっといいっスか?』


『なんだ?』


『アイツらが先輩に会いたがっているのですかどうしたらいいっスか?』


『そんなのお前が考えろよ。』


『そんなの酷いっスよ。』


『来週あたりに行くからアイツらに伝えておいてくれ。』


『分かったっス。』


『それじゃあな。』


 俺は響との電話が終わり、明日に備えるために早めにお風呂に入り、髪を乾かした後ベットに入り寝ることにした。

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