第98話 孤立!
本当に全ての生命が絶滅してしまったのか、或いは俺が、ただ単に騙されているのか……現時点で調べる方法は無いだろうか?
……確かに、ついさっきまで通信機に入っていた混信や、様々な音声は途絶してしまった。 『ザーッ』という雑音だけだ……。
地表を見ると、
ペガサスの燃料も潤沢にあるわけでは無い。 ヘタを打つと、祐希さんを救助に行けなくなり、帰還すら出来なくなる!
とにかく、一刻も早く誰かと連絡を取りたい!
「勝目博士! 応答して下さい! 勝目博士!」
俺は、勝目博士から借りたヘッドセットで必死に呼びかけた。
このヘッドセットは、蝕(地球の裏側)に入らない限り、通信が可能……との事だったのに……。
「勝目博士! 勝目博士~っ!」
……くそっ、返事が無い!
「ゆうき……」……と言おうとして、俺は口をつぐんだ。
もし、皆が生きているのならば、ゆうきちゃんが嘘をついている事になる! 極力ゆうきちゃんや、AI機器を介さずに生存を証明したい。
……しかし、時間ばかりが過ぎ、妙案も浮かばない。
悲観と焦り……そして孤独感が俺の心を占めていた……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます