第30話

賢人Side

Vライブ一期生へとなった俺は同期となる人物との顔合わせをしに、Vライブ本社へ向かっていた。

 Vライブ一期生は俺、覆面ケンの他に鳥竜クワ、深爪アイの二人を合わせて三人らしい。 これから俺はVライブ一期生覆面ケンとして、顔合わせを行い、今日の夜、お披露目配信をする。順番は俺が最初だ。同期はどんな人達だろう? 俺は楽しみな気持ちになりながら、面接を行った秘書部屋へと案内された。


俺が秘書部屋へ着くと、そこにはマネージャーらしい人物とその他に二人、中高生ぐらいの人達が立っていた。 そしてその人達と目があうと同時にマネージャーさんが言葉を発した。


「今回、Vライブ一期生のマネージャーになりました。古河麗花です。 

まずは 同期同士で自己紹介をしましょう」 その言葉で俺は自己紹介を始めた。


「俺は、新宮賢人です。 今回、Vライブ一期生の覆面ケンとして活動します。 特技は声帯を変えることです。 よろしく頼みます……」 俺の言葉が終わると、次に俺の目の前にいた女子中学生のような容姿の女性が喋り始めた。


「はい〜深爪アイとして活動する〜白浜雪で〜す……よろしくなのです〜 」深爪アイの自己紹介が終わり、最後に、同期の一人、鳥竜クワが自己紹介を始めた。


「我は鳥竜クワを演じる桑山陽斗である!!

よろしく頼むのである!!」同期の二人の

自己紹介を聞いた俺はとても不安になった。


まるで天使のような声を持つ深爪アイ、そして独特な口調を持つ鳥竜クワ。 それと比べて俺はどうだ? 俺も何か誇れるものがあっただろうか? いや、俺には声帯を変えられるという能力がある。そう思い直し、俺達Vライブ一期生は初回配信の日を迎えたのであった……



(Vライブ一期生お披露目配信!!)


#新生VTuber企業!!

#鳥竜クワ

#覆面ケン

#深爪アイ

……………………………………………………


(コメント欄)


米丸1号:俺、夜空たんのチャンネルから来た。

米丸後輩:それは俺も同じ……


Vライブ推し:一期生のキャラクター像を見た瞬間に好きになった。


V推し面:私も同じだわ……


米丸1号:あっ! 始まるぞ!


……………………………………………………


午後6時、コメント欄が騒がしい中、配信は始まった。俺は音源を流して、画面の前に立つ。そして喋り始めた。


「お前達、よく見に来てくれたな…… 俺がVライブ一期生覆面ケンだ。」


「俺の自己紹介をするぜ…… 俺はな、昔は怪盗だったんだよ……」その言葉でコメント欄は 怪盗? というコメントで溢れかえった。まぁそうだろう。そして俺は言葉を続ける。「変装だってうまかったんだけどな、ある日、俺はVTuber《この仕事》に出会ったんだ。それからは、怪盗はすっぱりやめているぜ! だからな、変装してほしいのがあったら教えてくれよ!!」


「それじゃぁ お前らの呼び方を決めようと思うぜ! なにか意見はあるか?」その言葉でコメント欄には様々なコメントで溢れかえった。


名無しの権兵衛:弟子


天原夜空(公式):弟子っていいね!


そんな夜空たんのコメントで俺はもう混乱した。「えっ!夜空たん?」その言葉でまたしてもコメント欄は溢れ返る。その後俺は喋り始めた。


「俺がすげぇ尊敬してるVTuberである夜空たんから言われたからお前らは俺の弟子だ!

覚えとけよ!! それじゃ、これから俺の同期も配信するから、弟子なら見に行くよな?」その言葉で配信が、終了した……


(覆面ケン)

#Vライブ

チャンネル登録者数:1万5千人

……………………………………………………


俺の配信が終わり、次は深爪アイの配信が始まった。ゆったりとした音楽で始まりアイは言葉を綴った。


「みなさん〜深爪アイなのです〜」その言葉だけでコメント欄は可愛いなどのコメントで溢れかえった。そしてそのまま深爪アイの

自己紹介が始まる。


「アイは妖精なのなのてす〜 眠るのが大好きなチャームな妖精なのですよ〜」


「最後にみんなの呼び方を決めるのですよ…… なんでもいいのですが何かあるのですか? あるのならコメント欄に書き込んで欲しいのです。

後で集計して決めるのです。あと次に配信する子のも見てほしいのです。約束なのですよ〜」


配信が終了しました。

(深爪アイ)

#Vライブ

チャンネル登録者数:1万5千人

……………………………………………………

深爪アイの配信が終わり、遂に最後の配信、鳥竜クワの配信が始まった。


「我を呼んだか? 我は鳥と龍の遺伝子を引き継いだ存在。鳥竜クワである!!」配信早々そんな言葉で始めたクワの配信は着実と進んでいった。


「我の自己紹介はもうしたから省くのだが、お前達をなんと呼び申せばよいか知らぬのでな、教えて欲しいのだ。」その言葉でコメント欄には呼び名のコメントが溢れた。その中でクワは「うむ! 龍虎達は良い案なのだ。お前達の名前は龍虎なのだ。覚えておくのだぞ…… これから、我たち一期生はVオフィスとのコラボを目標に配信を頑張っていくのだ。 次の配信は3日後を予定しているのだ! 龍虎や弟子の者達よ……見に来るのだ!!」


その言葉でVライブ記念配信が終わった

(鳥竜クワ)

#Vライブ

チャンネル登録者数:1万5千人


……………………………………………………


海里Side


僕は今、新しく出来たVTuber企業。Vライブの一期生お披露目配信を見ていた。話の

振り方がうまく、とても面白い。しかも深爪アイちゃんがとても可愛かった。


いつかコラボしてみたい…… そう僕は思い、試しにマネさんにメールを送ったのであった……


そしてその四日後僕のもとにVオフィスの社長から直々にコラボOKの承諾を貰ったのであった……  


……………………………………………………ということで、賢人Sideの配信でした。まぁ、海里Sideもありましたが……


流石Vオフィスというべきか、Vオフィスの影響でVTuberというものに関心が出てきても1万5千人くらいしかVライブでは初回配信で増えませんでした。


これからはどんどん配信回を作りながら、コラボも入れていきたいと思います。賢人達とのコラボよりも先に3期生とのコラボがあるかも?


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