デルギ・ハンの大叛乱―皇孫アリンの復讐― ᡩᡝᡵᡤᡳ ᡥᠠᠨᡳ ᠠᠮᠪᠠ ᡶᠠᠴᡠᡥᡡᠨ ᠈ ᡥᡡᠸᠠᠩᡩᡳ ᠣᠮᠣᠯᠣ ᠠᠯᡳᠨᡳ ᡴᠠᡵᡠ ᡤᠠᡳᡵᡝ

作者 辰井圭斗

綴られるのは、英雄の物語ではなく奸雄の記録

  • ★★★ Excellent!!!

偉大なる皇帝、『聖なるハン』の孫、アリンはその初陣にて鮮やかな勝利を収めたが、意気揚々と帰途に就いた彼を待ち受けていたのは祖父の崩御と父の謀殺であった。
幼少であることと新皇帝の娘の助命によりその粛清からは免れたアリンではあったが、玉座に就いた叔父アルハガルガはなお禍根を絶たんと血道を挙げる。

執拗に、幾度となく伸びる魔手に対して、文字通り心身を削りながら凌ぎ切り、覇者としての位格と資質を身に着けていく。
いつか反逆の時が満ち満ちるまで……

これは動乱の時代に、己が智勇と生涯のすべてを賭けてもなお、真の王者たりえなかったとある叛逆者の一代記である。

ベースとなったモンゴル帝国時代と同様、様々な人種、文化を織り込んでダイナミックに描かれる世界観。屈折し、倒錯を繊細に絡み上げた人間ドラマとそれを引き立たせる濃密な描写。
極限まで完成度を高めた、名作架空戦記です。

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