第50話 死因
俺と桃代、それから桜子と
だが、帰る前に【あとで本家に顔を出します】
居間に入ると、そこには
桜子は手で口を押さえながら窓を全開にすると、桃代は眉間にシワを寄せながらサーキュレーターで換気を始めた。
換気が終わると、桃代と桜子はお茶を
出されたお茶を飲む為の口は
静かなまま夕方になり、やっと
「いや~遅くなって申し訳ない。既に立ち入り禁止は
「まあ、そうですね。それよりも
「それなんですが、
「えっと、本当にそれでいいんですか? 事件性とかはないんですか?」
「いいですか真貝様。さっきまでピンピンしていた
「まあ、そうですよね・・・」
「事件化すると、それを立証しなければなりません。しかし、日本の司法は科学で証明できない事を解明するのは無理です。まして田舎の小さな警察署、解明する予算もありません」
「そうなんですか?」
「収穫祭で秋野家に起こった出来事を、私も見ておりました。今回も同じ死に方です。面がここにある以上、ミイラ化した理由がわかりません。御神体様が関係あるにしても、それを認めると大変な事になります」
「でも、殺人事件ですよね」
「私個人としては、霊や呪いといった
「警察が無能だって非難されそう。でも、遺族たちは納得するでしょうか?」
「ですから死因を心不全にしているのです。心臓が動いてないのですから嘘は言っておりません。それに、これは
「えっと、どうして
「本当に御神体様が関係しているのなら、
「う~ん、一理有るような無いような。でも、根本的な解決にはなってないですよね」
「その通りです。しかし、これは本家の真貝と、我々分家で解決しないといけない問題です。しかも我々にしか解決できない問題です。紋次郎さんは当主になって間もないのに、気の毒としか言いようがありませんが、期待しております」
「無茶言わないでくださいよ。桃代さん、お願いします。当主に返り咲いてください俺には荷が重そう」
「それはいいですが、そうすると紋次郎の言う通り、今後はわたしに意見が出来なくなりますよ。当主のわたしの言うことは絶対ですよ」
「?? えっと、じゃあ遠慮しておきます。エジプトのミイラ対日本の即身仏、そんな訳の分からない対決をさせられそうだから」
「うふっ、負けないようにしなさい」
「桃代さん、引っ張らないでね。でも、どうします? こんな怪奇現象をどうしたら解決出来るんですかね」
「紋次郎様、今日はお
「そうね
「それは構わないけど。その前に、何かあれば連絡がとれるように、携帯番号を交換しよう」
連絡先を交換すると、暗くなる前に残りの分家も帰路についた。
チャンスは今しかない。
俺は居間に戻り、桃代と二人で話をすることにした。
「桃代さん、あなた、分家の連中がいると口調が変わるのはどうして?」
「そう? わたしの口調が変わってる? いつもと同じだよ」
「だって、さっきから、俺のことを紋次郎って呼んでるだろう。違和感があったぜ」
「あのね~二人っきりならともかく、分家のジジイが居るのに、ちゃん付けはマズいでしょう。紋ちゃんの
「そうなの? ごめん、気を遣ってくれてありがとう。でも、俺には
「そうね、でもね、それでいいの。紋ちゃんは今のまま変わらないようにしなさい」
気持ちが悪いくらい、桃代が優しく気を遣ってくれる。
それなのに、俺のように
「そう、ありがとう。それでな桃代、おまえはまだ何か俺に隠し事があるだろう」
「えっ! どうして? なんで知ってるのッ。右より、左の方がわたしのオッパイが小さい事を! 紋ちゃんには内緒にしてたのに」
「ももよ、誤魔化そうとするな。おまえの乳は両方デカい。その差を俺が気付く訳ないだろう。それよりも、御神体と蘭子さんのことを何か隠しているだろう」
「わたしは何も隠してないわよ。誰にも見せた事のないオッパイなのに、紋ちゃんには見せたでしょう」
「ももよさん、どんな小さな事でも隠さないでね。そうしないと
「紋ちゃんのえっち。お風呂じゃないんだから、隠すに決まってるでしょう」
どうしよう、桃代が素直に教えない。
何か切っ掛けがないと、コイツはこのまま素っ
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