第4話 不倫の代償

4-1 騙された女

藤堂 瑠美 四十二才


十才年下の三島 一樹と付き合うも、妻子持ちであることを知る。それでも愛しているが故に離れられず、貢いだお金五百万円ーー


「ルミちゃん……また今月金欠なんだ」

「もうダメ、私もで貯金なくなったから……それよりさあ、いつになったら奥さんと別れてくれるの?」


この会話をしてから一樹とは連絡が取れなくなっていた。今の時代、メールやライン、その他の連絡方法でいつでも繋がることができそうなものだが、一樹から電話以外で連絡することを厳しく禁止されていたのだった。


「かず君やっぱりお小遣いあげないとダメなのかな?」


瑠美はスマホのキャッシュカード設定画面を見ていた。


(借金なんてしたことないんだけどなあ)


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「借金の前に、ぜひお立ち寄りください。どんな悩みも解決致します。日帰り温泉 那楽華の湯!入浴だけも大歓迎」


(そうね、お風呂にでも入って考えますか)

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