エピローグ ―藤方家―
「ママ、ママ。ねえ、見て。あれ見て。ママー」
客間でお菓子をつまみながらジュース待ちをしている優希が、息子にしつこく呼ばれて振り返った。
「はいはい、和海くん。なんですか」
「ママ、あそこになんで、あるの? ねえねえ、ママ」
「だから何が?」
「あそこに、写真があるよ」
見上げれば、祖父母が並ぶ遺影。
「ほら」
息子の指先は、その横の何もない空間を指す。
「蒼にいちゃんの──」
蒼の何?
「写真」
「……写真」
優希は和海の『
蒼い魚の星座 片瀬智子 @merci-tiara
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます