???

「おい、聞いたか。実行は明日だってよ」


「はっ、ようやくか。危うく〈大地神〉の身体に根を生やすとこだった」


「腕が鈍って仕方がねぇ。あいつ、計画する度胸はあっても、実行する勇気のない腰抜けかと思ったぜ」


「何、そうじゃなかったんだ。ありがてぇことさ。これでこっちの計画も動かせるんだからな」


「随分とのんびりしてくれたもんだからなぁ、帝国も。世界が平和希求だの戦争撲滅だの叫んでる間にさえ神国とドンパチやってたってのに、なんで今になって停戦と来た」


「今の皇帝は理想主義だからな。権力を逆用して強引に停戦したが、なんせ〈アイゼン派〉の国だ。臣民からの反発は並のもんじゃねぇ」


「まぁ、だからこその今だ。今ならこのひ弱な王国でも、我らが神の加護さえあれば帝国に良いストレートが入らぁ」


「帝国にいる同胞はもう準備完了だってよ。我々次第ってぇことだ」


「っしゃ、じゃあやってやろうじゃねぇか」


「おうよ、〈鷹の翼傭兵団〉の名に懸けて」


「おめー、自分で考えたからって気に入りすぎだろ」


「なーに、ちょっとした皮肉ってやつさ。にしても、俺らの雇い主も馬鹿だぜ」


「はっ、これぐらいのこと、出来なくては我らが神に顔向けが出来ねぇだろうが。作戦は覚えてるな。もう確認はしないぞ」


「勿論覚えてらぁ」

「あったりめぇだろ」

「いうまでもねぇぜ」

「忘れるわけがねぇ」


「よし。ならば始めよう。今晩は歴史に残る日になる。我らが神も見てくださっているはずだ。その御意思、損なうなよ」


「「「「おう」」」」





「「「「「真の平等は、真の戦乱にあり!!!!」」」」」

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