第1291話 救助される
「オルデン先輩、そのお姿は・・・」
オルデンは一先ずアーアの社にやってきたのだが出迎えたアーアはオルデンの顔を見るなり何かを伝えられない表情を見せていた。
「ぬかったわ、この私が成り立ての神に遅れを取るとは・・・
だがアーア此度は助かったぞ。」
オルデンはアーアに感謝を伝えるがアーアはオルデンの顔を見ようとはしない。
「どうしたアーア?」
「オルデン先輩、心を強くしてください。」
「なんの話だ?」
アーアは無言で鏡を差し出す。
そこに写るのは頭髪がかなり薄くなったオルデンの姿だった。
「なんなんだこれは!!」
オルデンは鏡を近づけ再度見るが自分とは思えない、思いたくない髪型となっていた。
「察するに神威を限界を超えて使った為と存じますが・・・」
「ぬっ、だがこの程度・・・」
オルデンが神威を込め回復させようとするが失った物は帰ってこなかった。
「なぜだ!」
アーアもオルデンに答える事は出来ない、神威を使い切ったとはいえ、普通なら回復出来るはずなのだが・・・
「もしかして、パス先輩のように防ぎきれなかったのでは無いですか?」
「成り上がりの一撃をか?」
「どれほどの攻撃かはわかりませぬが、オルデン先輩の城を跡形も無く吹き飛ばすような攻撃です、考えられぬチカラだったと仮定出来るのでは無いでしょうか?」
「くっ、許せぬ、この私に屈辱をあたえるとは・・・」
「オルデン先輩、今は身体を休め神威を回復させる事をお考えください、オルデン先輩を傷つけた者は探し出しておきますので。」
「いや、誰かはわかっている、アマテラスの息子、ヨシノブだ。
アーア、私が回復している間に部下達を探してくれ我が総力を持って成り上がりを叩く。」
「しかし、全面戦争になればアマテラス様が出てくるのでは?」
「知ったことか!向こうが私の居城を攻めてきたのだ!非があるのはアマテラス側だ、他世界は私の味方をしてくれるだろう。
アーアよ、お前も私に協力するよな?」
「もちろん、オルデン先輩の忠実な後輩ですから。
ただ、今はオルデン先輩はお身体を休める事に専念してください。」
「そうだな、神威を回復させねばアマテラスとやり合う事もできん。
アーア、私の部下の捜索は任せたぞ。」
「はい、すぐに捜索隊を派遣します。」
アーアはルシィラのオルデンの城の跡地を中心に捜索隊を派遣し、何人かの生き残りを発見救助していくのであった。
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