第519話 案内冒険者ギルド

歓迎会の翌日、オットーがカズトを除く4人を連れてマインズ王国王都を案内する。

「これが異世界の町並みですか!!」

フユはテンションMAXで騒いでいる。

「フユさん落ち着いて下さい、ここは日本と違って危ないのですから・・・」

案内するオットーは周囲を警戒しながら進む。


「失礼、つい興奮してしまいました、それで本日は何処を見学に?」

「おとうさんとショウ兄が話し合って決めた所は冒険者ギルドですね、なぜ行くのかはよくわかりませんが絶対に外せないとか言ってましたので。」

「冒険者ギルド!!それは外せませんね!ヨシノブさんもわかってらっしゃる!!」

テンションMAXなフユと違って研究者達は余り興味が無さそうだった。


「オットーくん、冒険者ギルドより、道具や素材を取り扱ってる・・・そう、商会とかに行かないか?」

モトキは自分が行きたい場所を優先して欲しいと訴えるが・・・

「おとうさんのプランに不満があると?ワザワザ用意してくれたのに?」

オットーの雰囲気がいきなり重くなる。

重くなった雰囲気にモトキを含めて全員が声を出せなくなる。


「モトキさん、案内に逆らってはいけません、さあ冒険者ギルドに向かいましょう。」

フユは意気揚々と歩き始める。


冒険者ギルドに到着し、

オットーが扉を開けると中には冒険者が何人かいる。

「ここが冒険者ギルドです。主に魔物の討伐や雑務を依頼により処理するところです。」

オットーが説明していると酔った冒険者の男が近づいてくる。


「なんだよ、ガキが偉そうに貴族の案内か〜」

オットーに絡んでくるがオットーは無視をして、

「このように身形がいい人は絡まれやすいので、注意が必要です。」

「てめぇ、こっちが下手にでてりゃ無視しやがって!ただじゃすまねぇぞ。」

「これ以上は止めた方がいい、これ以上絡むなら処理するよ。

ギルドの職員さん、彼を止めないのですか?」

オットーは職員に確認するがこちらに目を合わせようともしなかった。


「処理ってどうするんだよ、権力を振るうお貴族様はマックス様に処刑されるんだよ、ガキが誰に頼ろうが今の貴族なんて怖くないのさ。」

冒険者は高笑いをする。

「マックス様が敵対してくるとは思えませんが、危害を加えて来るなら誰が相手でも退くことはありません。」

「生意気なガキが!有り金だけで許してやろうと思ったが、こうなりゃ痛い目にも合ってもらうしかないな。」

男は笑いながら腰の剣に手をかける。


パン!


オットーは迷いなく頭を撃ち抜く。

男は声もなく倒れるのだった。


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