第469話 マックス王都に向かう
マックスの捜索に情報が集まってきている中、
ネルソンが屋敷から帰ってくる。
「マックス一大事だ、ヨシノブ殿が重傷を負っているらしい。」
「そんなことは知っている、それよりカルラさんが殴られた事の方が重要だ!」
ネルソンは頭を抱える、事の重要差をマックスは理解していなかった。
だが、これでも騎士団のトップだ、マックスから国に連絡をしてもらう必要がある。
その為にもマックスにヨシノブを気にしてもらわなければ・・・
「マックス、ヨシノブ殿の身は国としても重要だ・・・そう、それにだ、カルラさんの父親の容態を心配しない男にカルラさんがなびくと思うか?」
ネルソンは頭を捻り、カルラに関連付ける事でマックスに興味を持ってもらう事にする。
「・・・なに?」
「カルラさんは父親思いの娘さんだ、きっと今心を痛めていることだろう、ヨシノブ殿の安否を気遣う文でも書いてみるのはどうだ?」
「そうだ!それがいい!」
「あと、陛下にも一報入れておこう、国として対応したほうがきっとカルラさんも喜ぶと思う。」
「そんなものなのか?」
「ああ、頭のいいカルラさんならマックスの気遣いにきっと喜んでくれる。」
「そうか、そうなのか、良し、急いで手紙を・・・いや、直接行った方がいいか。」
この馬鹿(マックス)はまた変な事を言い出す。
「いや、マックス直接って・・・俺達勅命の最中。」
「決まりだな、だが、ヨシノブの基地は王都からの船しか無いし・・・よし、全員に告ぐ、今より王都に帰還する。」
「待てマックス、それはやりすぎ・・・」
「きっとカルラさんも俺に会いたくなっている頃だろ。全軍出立だ!!」
ネルソンが止める間もなく、軍は王都へ帰路に着く、いったい何をしにきたのか、ズムの街の住人は首を傾げるのだった。
「マックス騎士団長が騎士団を率いてがズム近郊をうろついている?」
ビザ家当主レンの元に知らせが届く。
「私に挨拶も無く、無礼な奴め・・・いや、私がバオアに居ることを知らぬだけか、誰かある、マックス殿に私がここにいると知らせてこい。」
「はっ!」
「きっと我等への支援であろう、くれぐれも丁重招くのだぞ。」
レンとしては山が火を噴いた事への支援か、ティエラ連邦との戦への支援か現状わからないが何かしらの支援であると考えていた。
そして、これにより現状打破ができると期待していた・・・
だが、返ってきた知らせは・・・
「なに!立ち寄る時間がないだと!」
「はっ、騎士団長マックス様は一時も無駄に出来ない事態が起きているとの事で、面会も馬上でしか行えませんでした。
そして、マックス様は王都に帰還なされるようです。」
「な、何が起きているのだ、勇猛で鳴るマックス殿が敵から逃げるとは思えん・・・まさか!」
レンはマックスの動きを分析する。
ズム近郊まで行き、急いで王都まで帰還する理由・・・
山の火が悪化しているとしか考えられなかった。
「こうしてはおれん、ルマ、お前にバオアは任せる、私は急ぎ王都に行き、マックス殿に会いに行ってくる。」
「兄上ご自身が行かずとも、それこそ私が。」
「いや、状況次第で陛下にお会いしてくる。
よいか、バオアは任せたぞ。」
レンはルマの返事を聞く前に部屋から出ていくのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます