第282話 シモお団子食べて
「シモちゃん、お団子作ったの食べる?」
「アズ姉、いいのよ?」
「うん、シモちゃんの為に作ったからね、食べてくれると嬉しいな。」
「もらうのよ。」
アズサはシモの為にお団子を作って上げていた。
シモが時代劇の峠の茶屋で出される団子を見て食べてみたいと言っていたからだ。
「うにゅ、お庭で食べるのよ、タマ行くのよ。」
シモはお団子を、持ってお庭に駆け出して行った。
「シモちゃん、すぐにお茶を持っていくからね。」
「はいなのよ〜ありがとうなのよ〜」
上機嫌で駆けていくシモを見送りつつ、アズサはお茶の用意を始めるのだった。
一方シモは庭にある池のほとりの椅子に向かっていった。
「も〜もたろしゃん、ももたろしゃん、なの〜!
おこしにつけた、きびだんご、なの〜♪
1つ私にくださいな、なのー」
シモは椅子に座り足をぶらつかせながら上機嫌に歌い、タマと一緒にアズサを待っていた。
そこに一匹の鳥が降りてくる。
「うにゅ、お団子がほしいのよ?1つあげるから、シモと友達になるのよ。」
鳥は頷き、シモが出した団子を食べる。
「鳥さんがたべたのよ!」
「主よ、契約はなった、何なりとご命令を。」
「うにゅ、鳥さんが喋ったのよ。」
「吾は鳳凰、主が地上に降り立ったのを感じ参った次第にございます。」
「ほうおう・・・ほうちゃんなのよ!」
「ほうちゃんですか?」
「うにゅ、シモの友達のほうちゃん、なのよ♪」
「さっそく吾の名を授かり感謝致します。」
「うにゅ、タマもお一つ食べるのよ?」
「きゅー♪」
タマも団子を食べる。
「・・・うにゅ!?あとはおサルさんが友達に欲しいのよ。」
「猿ですか?」
「うにゅ、これは必須なのよ、鬼ヶ島に行くのにお供はタマとほうちゃんとおサルさんなのよ。
これは決まり事なのよ。」
「わかりました、吾の知り合いの猿を連れて参りましょう。」
「うにゅ!お願いできるのよ?」
「お任せあれ、すぐに呼びに行って参ります。」
「お願いするのよ、お団子で仲間になってくれるお猿さんがいいのよー♪」
鳳凰は飛び立っていった。
「あっ、シモちゃんいた。お茶持って来たよ。」
「アズ姉、ありがとうなの〜
あのね、シモ友達が増えたのよ。」
「そうなんだ、何処の子かな?」
「鳥さんなのよ。」
「鳥さん?」
「そうなのよ、お団子上げたらお友達になったのよ。」
「そ、そうなんだ、それでその鳥さんは?」
「今、お猿さんを呼びに行ってくれてるのよ、
お団子上げて鬼ヶ島に行くのよ。」
「そうなんだ、お友達が増えるといいね。」
「楽しみなのよ〜うにゅ、お団子美味しいのよ♪
アズ姉、お料理上手なのよ。」
シモはお団子を頬張り、お団子を味わうのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます